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「5G」を知りたいなら理解すべき技術「ミリ波」「MIMO」「RAN」「OFDM」とは:「5G」を理解する13大用語【後編】
「5G」の基礎には過去の移動体通信システムの進化がある。その技術進化を知り、5Gの特性を理解するために必要な用語を解説する。
前編「『5G』を根本から理解するためのキーワード『5G NR』『FWA』『LTE』とは」は、「5G」(第5世代移動体通信システム)を知るために欠かせない基本的な要素を説明した。後編で紹介するのは5Gの土台にある、各種ネットワーク技術だ。
ミリ波
「ミリ波」は30GHz〜300GHzの周波数帯の電波を指す。特徴は高速なデータ伝送を可能にする点だ。5Gが使用する電波の一部は、この周波数帯に含まれる。ミリ波は波長が短く、電波の直進性が高い。ミリ波による通信は「Line of Sight(LOS:視界)通信」と呼ばれることがある。湿度が上昇したり、電波の進む先に壁のような遮蔽(しゃへい)物があったり、視界を遮る状況でパフォーマンスが低下する現象が発生するためだ。
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「5G」は何ができる?
MIMO
MIMO(Multiple Input Multiple Output)は送信側と受信側で複数の通信用アンテナを同時に使う伝送技術で、データ伝送の効率性を最大化するスマートアンテナ技術に位置付けられる。利用できる複数のアンテナを組み合わせることで、データ伝送エラーを減らし、データ伝送速度を最適化する。5GはMIMOの技術を最大化するために、利用するアンテナを大幅に増やす「Massive MIMO」を採用する。これによって大容量のデータ処理に対処できる。
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