「Optane」で進化するメモリ技術【後編】
次世代メモリ「Optane」はDRAMと何が違う? 2つの動作モードを解説
Intelの新メモリ技術「3D XPoint」をベースにしたメモリモジュール「Optane DCPM」は、Memory ModeとApplication Direct Modeの2つのモードで動作する。それぞれの違いを解説する。
前編「Intelが次世代メモリOptaneで実現した『ストレージクラスメモリ』とは?」では、IntelとMicron Technologyが共同で開発した新メモリ技術「3D XPoint」をベースにしたメモリモジュール「Intel Optane DC persistent memory」(Optane DCPM)を紹介した。後編はOptane DCPMが備える2つの動作モード「Memory Mode」と「App Direct Mode」を解説する。
従来のDRAM感覚で使える揮発性の「Memory Mode」
Memory ModeはDRAM(Dynamic Random Access Memory)とOptane DCPMで共通のメモリプールを形成する。OSもアプリケーションもOptane DCPMを従来のDRAM同様のメインメモリだと見なすので、既存のアプリケーションでも利用でき、Optane DCPMのためにアプリケーションを作り直す必要がない。DRAM同様、電源がなければOptane DCPMのデータは失われてしまう。
Memory ModeはDRAMとOptane DCPMをハイブリッド化して利用することで、メインメモリの容量を増やしつつ、DRAMのデータ処理の高速性を維持できる。このためデータ処理のレイテンシ(遅延)をより低減した処理を実現できる可能性がある。Memory Modeは、仮想マシンで構築したデータベース管理システムのような、処理に大量のメモリ容量を必要とするアプリケーションが主要な用途になると想定される。
データ保存を重視した不揮発性の「App Direct Mode」
App Direct Modeは、揮発性がありデータ処理が高速なDRAMと、データ処理は低速だが不揮発性のOptane DCPMという2種類のメモリの存在を区別する。OSとアプリケーションは、データを書き込む際に最適な方のメモリを選択する。
低レイテンシを要求し、かつ電源が失われた場合にデータが消えても大きな問題のないアプリケーションにはDRAMを使う。データ保存の永続性が求められる場合、あるいはDRAMで保管するには大き過ぎるデータの場合はOptane DCPMを使う。
Memory ModeとApp Direct Modeの違い
データ保存に永続性を持たせられるか否かが、Memory ModeとApp Direct Modeの決定的な違いと言えるだろう。App Direct ModeはMemory Modeと異なり、OSまたは仮想環境が、不揮発性メモリを使ったファイルシステムの実行機能を備えている必要がある。
Memory ModeとApp Direct Modeの動作特性の違いによって、システム側が利用可能だと認識するメインメモリの容量に違いが生じる。Memory ModeはDRAMをOptane DCPMのキャッシュとして扱うため、システムはDRAMをメインメモリの容量とは見なさない。従って容量が512GBのOptane DCPMと64GBのDRAMを搭載した場合、OSは利用可能なメインメモリの容量が512GBだと認識する。一方App Direct ModeはDRAMとOptane DCPMを別々のメインメモリとして扱い、OSが認識する利用可能な容量は576GBとなる。
双方のモードをハイブリッドにして使い分けることもできる。Intelの説明資料によれば、Optane DCPMの容量の一部または全部をMemory Modeに設定すると、DRAMの容量はアプリケーションには隠されてキャッシュになる。
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「Optane」で進化するメモリ技術
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