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Intelが次世代メモリOptaneで実現した「ストレージクラスメモリ」とは?「Optane」で進化するメモリ技術【前編】

Intelは次世代メモリ技術「3D XPoint」をベースにしたメモリ製品群「Optane」を市場に投入した。従来のメモリのどのような課題を解消したのか。

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 コンピュータに使用されるメモリが磁気コアメモリから半導体メモリに切り替わって以来、半導体研究者やシステムアーキテクトは、次世代のメモリ技術を追求してきた。その探求の一つの帰結として、IntelとMicron Technologyが共同開発したメモリ技術「3D XPoint」が挙げられる。この3D XPointをベースにしたメモリが「Optane」だ。

 メモリ技術の進化はどこまで到達したのだろうか。フラッシュメモリの開発は急速に進展した。複数のメモリセルを束ねた「ページ」と、それをさらに複数まとめた処理単位「ブロック」を取り入れたNAND型フラッシュメモリの仕組みや、指数関数的な容量増大によって、電子的なデータ消去と高密度化を実現した。そして近年の「ストレージのパフォーマンスを優先するのであれば、容量を犠牲にしなければならない」というストレージのヒエラルキーが成立した。

フラッシュメモリの課題を解消した「Optane」

 フラッシュメモリの問題は、パフォーマンスではなく容量の最適化にある。さらにオンチップ(システム自体にメモリを組み込む構造)のアーキテクチャを採用する場合、DRAM(Dynamic Random Access Memory)のようなランダムアクセス(任意のデータに直接的にアクセスする方式)による読み込みと書き込みができないことも問題となる。

 3D XPointはこれらの問題を解消した。3D XPointは、その名称の由来にもなっている3次元構造を取り入れることでランダムアクセスを実現している。DRAMやフラッシュメモリがメモリセルへの電荷の蓄積によって「0」と「1」を区別するのに対して、3D XPointはメモリセル材料の抵抗値の変化で「0」や「1」を区別する。

「ストレージクラスメモリ」を実現するOptane DCPM

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