「AutoML」(自動機械学習)の使用に慎重になるべき用途とは?:「AutoML」の可能性と限界【後編】
「AutoML」(自動機械学習)をうまく活用すれば、データサイエンティストの業務負荷を軽減できる可能性がある。ただし他の技術と同様、AutoMLは万能ではない。
データサイエンティストの作業の一部を自動化、または拡張するために、機械学習モデルの設計や構築を自動化する「AutoML」を使用すれば、成功するチャンスがある。データサイエンティストチームの代替を目的にしたり、一晩で結果が得られることを期待したりすると、AutoMLに失望することになるだろう。
選択すべき手段は、企業の目的や目標、解決したいプロジェクトによって大きく異なる。AutoMLを使用して実現できるのは「手動や手書きのコードでは不可能な大規模なことを試せることだ」とテクノロジーサービス企業Clairvoyantで最高技術責任者(CTO)を務めるシェックハー・ベムリ氏は言う。
自然言語処理を扱うPrattleでCEOを務めるエバン・シュニッドマン氏も同様に、AutoMLがデータサイエンティストを支援するツールである点を強調する。成熟したデータサイエンティストチームを抱える企業は「AutoMLの真の価値を引き出す準備が整っている」とシュニッドマン氏は指摘する。AutoMLはデータサイエンティストの能力の延長線上にあるためだ。
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「これまでできる限りのことを手動でこなしてきた企業に、AutoMLはうってつけだ」と、調査会社Gartnerでデータサイエンスとビジネス分析のシニアディレクター兼アナリストを務めるカーリー・イドイン氏は話す。「AutoMLを使って先入観を取り除けば、これまで考えもしなかったことが確認できるようになる」とイドイン氏は考えている。
企業がAutoMLをデータサイエンティストチームの代わりになると考えていたり、人工知能(AI)システム開発の唯一のポイントとしていたりする場合、AutoMLの使用によって得られるメリットは限られる。AutoMLはAI戦略の1ステップでしかない。厳しい規制を受ける企業や最近施行されたデータ保護規則の影響を受ける企業にとっては、特にそうだ。
AutoMLを慎重に適用すべき用途
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