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製造業のバリューチェーン改革 利益を最大化する顧客体験(CX)をどう作る?部門横断的な取り組みが鍵

「2019年版ものづくり白書」にも示されているように、日本の製造業は大きな変革期を迎えている。端的に言えばデジタル技術を取り入れてサービス企業に転換しなければならない。具体的にどのような取り組みが必要なのだろうか。

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 デジタル技術を活用してビジネスプロセスを変革し、競争優位性の確立を目指す「デジタルトランスフォーメーション」(DX)――この実現に向けて企業が取り組むべき事柄は、業界ごとに異なる。特に大きな変革が求められる業種が製造業だ。日本の製造業は高品質の製品を提供し、安定した地位を誇ってきた。しかしグローバル競争の激化、製品のコモディティ(汎用<はんよう>品)化、新興技術を用いた企業の台頭、そして昨今の働き方改革による業務の効率化などで市場環境は変化している。この転換期を乗り切る取り組みが各企業に求められているのだ。

 製造業の情報システム部門では、DXに向けたアイデアを経営層から求められるケースが増えているだろう。だが「何から手をつけるべきか分からない」と頭を悩ませてはいないだろうか。デジタル技術といえばAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など最先端の技術を連想しがちだが、手法はそれだけではない。「モノ売り」から「コト売り」へと移行するいま、優れた顧客体験(CX)とビジネスの迅速性こそが不可欠なのだ。この2つを実現するには、顧客とのコミュニケーションと社内業務を一気通貫で実施するためのプラットフォームが必要になる。

 DXを“絵に描いた餅”で終わらせず、製造業のIT部門がデジタル技術を使ってビジネスモデルの変革を進めるために今やるべき重要な施策を以下で紹介する。


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