“遅い仮想マシン”を招く「ストレージリソース不足」の課題と対処法:サーバ仮想化製品の5大課題【前編】
サーバ仮想化製品はコスト削減やIT担当者の生産性向上といったメリットをもたらす。ただしこれらのメリットはサーバ仮想化特有の問題によって相殺されてしまうことがある。よくある問題と、その解決策を紹介しよう。
サーバ仮想化製品はIT担当者にメリットをもたらす。例えばインフラのデプロイ(展開)の迅速化やコストの低減、バックアップの高速化、サーバの構築・運用の容易化などが挙げられる。ただしサーバ仮想化製品には、これらのメリットを相殺しかねない幾つかの問題がある。こうした問題を放置しておくと、仮想マシン(VM)の動作速度やレスポンスといったパフォーマンスが悪化したり、システムの停止など重要な問題につながったりする恐れがある。
IT担当者はサーバ仮想化製品を監視して過負荷を回避し、問題が起きたらすぐに解決する必要がある。本連載はサーバ仮想化製品のユーザー企業が直面する課題と、その解決策を説明する。
課題1.ストレージリソース不足
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VMのパフォーマンス低下を引き起こす主要な原因が、ストレージリソースの不足だ。
一般的にVMは、有限のハードウェアリソースを使って稼働する。これは同一のサーバで稼働する全てのVMが、同一のハードウェアリソースを共有することを意味する。そのためVMに大量のI/Oリクエストが発生すると、ストレージアレイがそれらをさばき切れなくなる恐れがある。
IT担当者がこの問題を解決するには、I/Oリクエストの迅速な処理が可能な、適切な容量と性能を持つストレージアレイにVMを移動させればよい。VMのパフォーマンス監視ツールを使えば、発生するI/Oリクエスト数を測定できる。こうしたツールにより、ストレージアレイの性能を見直すことも可能だ。
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