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パンデミックとサイバー攻撃の集中砲火にさらされる医療機関に必要な対策とは:コロナ禍のランサムウェア対策、医療機関はどうすべきか【後編】
コロナ禍の影響で、医療機関のセキュリティ対策は脆弱な状態だ。その上テレワークやオンライン診療に伴う新たなセキュリティ課題もある。いま特に必要なセキュリティ対策は何か。
医療業界向けのセキュリティベンダーは、病院をはじめとする医療施設を狙って急増する攻撃の最前線にいる。前編「ランサムウェアによる命の脅威に直面する医療機関 対策は『ゼロトラスト』か」に続き、後編となる本稿は、医療機関のセキュリティ対策に奔走するベンダー各社が特に問題視している課題を取り上げ、解説する。
患者に対するより良い治療を追求しつつ効率を高めるために、医療従事者の日々の取り組みはITによって新たなレベルに引き上げられた。マネージドセキュリティサービスを提供するSynoptekでサイバーコンサルティング担当ディレクターを務めるマイク・ペドリック氏によると、医療施設にはインターネットに接続された医療機器が数え切れないほどあり、医療従事者が患者の治療環境を可視化できるようになっている。
そうした進歩によって、攻撃者が機密データにアクセスするのに利用する弱点も増えた。「医療従事者の仕事が容易になり、患者の治療機会が向上する一方で、広範なシステムへの侵害の機会も高まっている」とペドリック氏は指摘する。
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