従業員が報酬よりも重視する「オフィスに期待していること」:一等地の豪華なオフィスは要らない
コロナ禍を経験した今、従業員は報酬よりも「ハイブリッドな働き方」を望んでいる。基本的にテレワークを好む彼らがオフィスに期待することとは何か。これを見誤ると離職に直結する。
Jabraは米国、英国、フランス、ドイツ、日本のナレッジワーカー5036人を対象とした調査を実施(2021年5月21日〜2021年6月10日)した。
従業員が求める最大のメリットは「ハイブリッドな働き方」が「給与」を上回り(59%)、大半の従業員にとって勤務の柔軟性と自律性が金銭的報酬よりも重要になっていることがこの調査で明らかになった。
ハイブリッドな働き方を成功に導くには、人的要素を欠いたポリシーにこだわらないこと。明確な原則とガイドラインを設定すること。従業員に自律性をもたらす環境づくりに注力すべきことが示されている。
従業員がオフィスに望むこと
回答者のほぼ4分の3(73%)が、オフィスの確保は福利厚生の一つにすぎず必須ではないと考えている。ほぼ同数(71%)がオフィスを社会的な快適さとコラボレーションの場と見なし、個人の仕事はオフサイトで行っていることも分かった。
主にコミュニケーション手法の不備と不平等な作業環境により、ハイブリッドな働き方を懸念する従業員はほぼ4分の3に上る。ハイブリッドな働き方の準備が整っていると考えているのは20%にすぎない。テレワークを望んでいても、長期的にはキャリアに悪影響が及ぶことを懸念する回答者も半数以上(52%)に上る。
ハイブリッドな働き方が実現するのは、適切なITを導入する場合のみであることも今回の調査で示されている。
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Jabraは、人材を引き付けて維持するには「一等地の豪華なオフィス」よりも、適切なITが重要だと指摘している。
調査では84%が「職場でのチャンスに平等にアクセスできるようにするにはITが役立つ」ことに同意し、80%は「ハイブリッドな働き方で従業員をうまく結び付けるITに投資する企業で働きたい」と考えている。
世界は大きく変化しており、今が重要な時期だとJabraのホルガー・ライジンガー氏は指摘する。「準備時間がほとんどまたは全くない状態でテレワークを余儀なくされた。コロナ禍は働き方に永続的な影響を及ぼすだろう。今回の調査結果は、企業がハイブリッドな働き方戦略の進化を模索する際は、ITへの投資を続けて従業員に自律性を与えることで、より良い働き方体験を提供できることが示されている」
「こうしたことを正しく理解している企業とは、従業員が望むことに耳を傾け、従業員がそれを望む理由を理解している企業だ」
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