いまさら聞けない「Node.js」の基礎:「Node.js」と「.NET」を比較する【前編】
Webアプリケーション開発において「Node.js」と「.NET」のどちらを採用するのか、適切な選択のためにそれぞれの概要を理解しておこう。具体的な用途や機能を解説する。
「Node.js」と「.NET」はいずれも、Webアプリケーション開発におけるサーバサイドプログラム開発の代表的な手段だ。Node.jsは、スクリプト言語「JavaScript」のサーバサイド実行環境。.NETはMicrosoftが提供するアプリケーション開発・実行環境だ。それぞれに長所と短所があり、アップデートによって継続的に機能が追加、強化されている。
Node.jsと.NETの違いは、開発者にとって必ずしも明確とは言えない。どちらも習得することは簡単ではないが、分散処理に必要な演算やスケーラビリティを実現する上では利点がある。
本連載はNode.jsと.NETの基礎知識を説明するとともに、両者の強みと弱みを比較する。
Node.jsとは
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Webアプリケーション開発用のフレームワーク
2009年に、開発者ライアン・ダール氏がNode.jsを公開した。ダール氏は当初Node.jsを「Linux」と「Mac OS X」(現在の「macOS」)向けの実行環境として開発し、2011年には「Windows」向けのバージョンも公開した。
開発者はNode.jsを使うことで、JavaScriptを用いたフロントエンドとバックエンド両方のアプリケーション開発が可能になる。
Node.jsは、
- コマンドラインインタフェース(CLI)を用いたアプリケーションのビルド(実行可能プログラムへの変換)
- サーバサイドアプリケーション開発へのJavaScriptの使用
を実現する。Node.jsはJavaScript用のライブラリ(プログラム部品群)と似た形式でパッケージ(拡張機能)を出力する。Node.jsのパッケージ管理システム「npm」(Node Package Manager)は、パッケージ貯蔵庫であるリポジトリに約50万件のNode.jsパッケージを有する。npmは、アプリケーション開発全体で利用しているNode.jsパッケージが、正しいバージョンでインストールされるように管理する「lockファイル」を自動生成する。
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