無料でHDDを修復できる「chkdsk」の簡単な使い方と注意点:「Windows 10」ドライブ障害の対処法【第2回】
ドライブに発生した問題を検出したり、修復したりする機能が「chkdsk」だ。「Windows 10」ユーザーであれば無料で使えるchkdskの仕組みと、その基本的な使い方を整理する。
「Windows 10」搭載PCにおいて、HDDやSSDといったドライブの問題を修復するには、
- PCの基本制御プログラムであるBIOSやUEFI準拠ファームウェアの機能
- Windows 10の「chkdsk」(チェックディスク)
という、無料で使える2種類のドライブ診断・修復機能が役立つ。ドライブの問題を解決するには、まずBIOSやUEFI準拠ファームウェアの機能を使用する。実行方法はPCによって異なるが、起動時に「F10」キーや「F2」キー、「エスケープ」(Esc)キーを押す方法が一般的だ。使い方は画面のテキストで確認できる。
無料で使える「chkdsk」はこう使う
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chkdskは、「コマンドプロンプト」(Command Prompt)などWindows 10のCLI(コマンドラインインタフェース)で使用する。chkdskは、ドライブをスキャンして不良のセクタ(データを読み書きする最小区画)を探し、問題を修復できる。
HDDの場合、磁気ディスクの表面は同心円状のトラックに区切られており、トラックはさらに小さいセクタに分かれていて、これらのセクタのデータを磁気ヘッドが読み書きする。磁気ディスクが物理的に破損して読み取れなくなると、Windows 10はエラーや警告を記録する。chkdskはそうした不良セクタを見つけ、新しいセクタにデータを書き込み、元のセクタには再使用できないことをマークする。
chkdskを実行するには、まずWindowsの検索ボックスに「CMD」と入力し、見つかったコマンドプロンプトを選択してから、検索結果の右ペインにある「管理者として実行」を選択して開く。コマンドプロンプトが開いたら「chkdsk」と入力し、パラメーターを指定する。パラメーターのリストは「chkdsk /?」を実行すると確認できる。
chkdskには注意点も
簡単に使えるものの、chkdskには注意点がある。実行前に次の点を確認しておこう。
- chkdskはCLIから実行する
- chkdskは物理的なドライブに対して実行できる
- chkdskを実行するにはドライブをオフラインにする必要がある
- システムドライブ(通常はCドライブ)に対して実行すると、Windows 10は実行要求をキューに入れ、次回の再起動時に実行する。
- chkdskはWindows 10の起動時に実行できる
- Windows 10が正常に起動しないときは、Windows 10の起動時にchkdskを実行してドライブを修復すると、問題を解決できる場合がある。
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