NVIDIAとAMD、“人気GPU”の違いとは? 何を見て選ぶべき?:GPUの用途と主要製品の違い【後編】
GPUの主要ベンダーであるNVIDIAとAMD。GPU市場で主流になっている両社の製品にはどのような違いがあるのか。企業が検討すべきポイントは。
CPUとGPU(グラフィックス処理装置)の違いをまとめた前編「『CPU』と『GPU』は結局何が違い、どう使えばいいのか?」に続き、主要GPU製品の違いを紹介する。
GPUといえば、NVIDIAとAdvanced Micro Devices(AMD)の2大ベンダーが市場でしのぎを削っている。同じGPUといっても両社の製品には違いがあり、使い方にも異なる傾向が見られる。どこに違いがあるのか。
“2大”GPUを比較 NVIDIAとAMDは全然違う?
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NVIDIAのGPUは、データセンターのさまざまなタスクに向いている。機械学習モデルのトレーニングや運用、スーパーコンピュータによるシミュレーション用の計算にも活用されている。NVIDIAはソフトウェアベンダーなど他社と協力して、GPUによる分析に特化したデータベースシステムや、画像を描写するためのレンダリングエンジン、データの可視化システムなどを共同開発する。同社はソフトウェア開発用のツール群「CUDA」を提供している。
AMDのGPUは、主に科学用の計算処理を対象にする。同社のGPUはデータセンター向け、ゲーミングPC向けに分かれる。同社はソフトウェア開発用のツール群「ROCm」を提供しており、ROCmには機械学習の一般的なフレームワーク(プログラム部品やテンプレートなどの集合体)が含まれる。
AI(人工知能)技術の分野においては、AMDよりもNVIDIAの方が経験豊富だ。GPUのメモリ容量は、AMDよりNVIDIAの方が総じて多い傾向にある。
仮想GPU(vGPU)の提供方法にも違いがある。NVIDIA製品の場合、vGPUを使うためのドライバをハイパーバイザーに設置することで、各VM(仮想マシン)にvGPUを割り当てる。一方で、AMD製品はハードウェアベースの手法を採用しており、GPUが搭載するコアの一部を各VMに直接割り当てる。
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