無料で使える「Microsoft Defenderウイルス対策」のスキャン機能は使い物になるのか?:使える「Microsoft Defenderウイルス対策」の6大機能【中編】
デバイスのセキュリティを確保するには、マルウェアを検出するスキャンが欠かせない。基本機能であるスキャン機能など、無料で使える「Microsoft Defenderウイルス対策」の主な機能を検証する。
「Windows 10」「Windows 11」が搭載するマルウェア対策機能「Microsoft Defenderウイルス対策」(Microsoft Defender Antivirus)は、どのような機能を備えるのか。本稿はMicrosoft Defenderウイルス対策の主要な6つの機能のうち、1つ目から3つ目を紹介する。
1.無料で使えるスキャン機能 何ができるのか?
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「Windows Defenderウイルス対策」とは?
Microsoft Defenderウイルス対策の中核要素であるマルウェアスキャン機能は、定期的に自動スキャンを実行し、デバイスのセキュリティを確保できるようにする。エンドユーザーは手動でスキャンを実行したり、スキャンを開始する時間を設定したりすることも可能だ。
実行可能なスキャンの種類には、
- システムファイルなど感染リスクが高いファイルに絞ることでスキャン時間を短縮する「クイックスキャン」
- 全てのファイルや実行中のプログラムをスキャンする「フルスキャン」
- スキャン対象をユーザー企業が選択できる「カスタムスキャン」
- Windowsを起動しなくてもスキャンができる「オフラインスキャン」
などがある。特定のファイルをスキャン対象から除外することも可能だ。
スキャン結果をフィルタリングしたり、スキャン履歴を保持する日数を指定したりすることもできる。デバイスで実行されている「セキュリティインテリジェンス」(マルウェアの定義ファイル)のバージョンや更新履歴を表示することも可能だ。
2.大量データ分析で新しい脅威を発見
Microsoft Defenderウイルス対策は、Microsoftが運用するセキュリティデータベース「Microsoft Intelligent Security Graph」と連携。人工知能(AI)技術と、Microsoft Intelligent Security Graphのデータを駆使して、新しい脅威を特定する。同社が「クラウド保護」と呼ぶこの機能はデフォルトで有効になっているが、IT管理者が無効にできる。
3.サンプル送信でファイルの危険性を判断
他にもMicrosoft Defenderウイルス対策は、サンプルファイルをMicrosoftに自動的に送信し、そのファイルが脅威であるかどうかを同社が判断する仕組みを備えている。ファイルが個人情報を含む可能性がある場合、Microsoftはユーザー企業に通知する。マルウェアの可能性があるファイルや、誤ってマルウェアに分類された可能性があるファイルを、IT管理者が手動でMicrosoftに送信することもできる。
このサンプル送信機能はデフォルトで有効になっているが、IT管理者が無効にできる。
後編は、Microsoft Defenderウイルス対策の主な6つの機能のうち、4つ目から6つ目に焦点を当てる。
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