サイバーセキュリティプロフェッショナルの3分の1が転職予定:深刻化する人材不足
多くのサイバーセキュリティプロフェッショナルが転職を計画している。彼らを引き留めるにはどうすればいいのか。彼らは何が不満なのか。
Trellixがサイバーセキュリティプロフェッショナルを対象とする調査によると、サイバーセキュリティ分野で働く人の3分の1以上がこの分野への不満から転職を計画している。彼らの不満のトップ3は、
- 明確なキャリアパスの欠如
- この仕事に対する社会的認知度の不足
- 企業によるスキル育成のサポートの不足
だった。
サイバーセキュリティを「やりがいがあり、目的意識を持って取り組める仕事」と考えている人が圧倒的多数(92%)であるにもかかわらず、36%はこの仕事の認知度が低いと感じており、そうした理由から転職すると明確に答えた人は12%に上る。
ISACAのレポート「State of Cybersecurity 2022」(2022年3月公開)によると、サイバーセキュリティプロフェッショナルの主な転職理由は、
- 他社からの引き抜き(59%)
- 金銭的インセンティブの低さ(48%)
- 昇進やスキル開発の機会が限定的(47%)
- 仕事に関連する高いストレス(45%)
- 管理サポートの不足(34%)
などだ。
Trellixによる調査の回答者の85%以上が、複雑化するシステムとネットワークを保護する能力が人材不足の影響を受けていると考えている。
TrellixのCEOブライアン・パルマ氏は言う。「当社が属する業界では既に272万人の人材不足が生じている。サイバーセキュリティ分野の人材不足解消は不可欠であるだけでなく、国家の安全保障にとっても日常生活にとっても重要だ。この分野への参入障壁を取り除き、人材を確保する必要がある」
サイバーセキュリティプロフェッショナルを増やして維持するために「極めて重要」だと回答者が考えているのは、スキル育成のサポート(85%)と認知度の向上(80%)だった。
回答者の91%は、さまざまな背景を持つ人材を採用するためにこれまで以上に幅広い取り組みが必要であると考えている。回答者の78%が男性、64%が白人、89%が異性愛者だった。
回答者は、業界が解決すべき「極めて重要」な問題として
- 女性のインクルージョンとエクイティー(79%)
- 働き手のダイバーシティー(77%)
- デモグラフィックが異なるグループ間の賃金格差(72%)
を挙げている。
回答者の80%はサイバーセキュリティのキャリアに学位は必要ないことに同意している。だが、回答者の79%はIT、コンピュータサイエンス、科学技術の学位を取得していた。
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