Galaxy Z Fold4が「折り畳み式スマホは売れない」の“常識”を変える可能性:Samsung「Galaxy Z Fold4」は買いか【前編】
モバイルデバイス市場の中で、折り畳み式スマートフォンの存在感は大きくない。Samsungの「Galaxy Z Fold4」はこうした現状を打破できるのか。そもそも誰が買うのか。
Samsung Electronicsは2022年8月、折り畳み式スマートフォン「Galaxy z Fold」シリーズの新機種「Galaxy Z Fold4」(以下、Fold4)を米国で発売した(国内では同年9月発売)。Fold4の発売は、折り畳み式スマートフォンに冷ややかな反応を見せる商業市場を温めようとする、Samsungの新たな挑戦だ。
「折り畳み式スマホは売れない」の“常識”がFold4で変わる?
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Fold4は、Googleが2022年3月に発表した「Android 12L」を搭載する。Android 12Lは、タブレットや折り畳み式スマートフォンといった、比較的大きな画面を持つモバイルデバイス向けの機能を備える。
Android 12Lは、PCのデスクトップ画面によく似たタスクバーを画面下部に配置したユーザーインタフェース(UI)に加えて、ビジネスパーソンの業務利用を支援するマルチタスク機能を搭載する。タスクバーを使えば、エンドユーザーは利用するアプリケーションを素早く切り替えることができる。
Fold4がビジネス市場を引き付けるかどうかは、まだ分からない。調査会社IDCが発表した2022年2月の調査結果によると、2021年のスマートフォン世界総出荷台数13億台以上のうち、折り畳み式のスマートフォンはわずか710万台だった。
Android 12Lが備える大画面モバイルデバイス向けの機能は「タブレットのような機能を備えるポケットサイズのデバイスを求める、企業の経営層へのアピールポイントになる可能性がある」と、調査会社Creative Strategiesのアナリスト、カロライナ・ミラノ氏は考える。Fold4は「誰もが必要とするスマートフォンというよりは、経営層にとって魅力のあるスマートフォンだ」と、ミラノ氏は評価する。
後編はFold4のビジネス向けデバイスとしての特徴を探る。
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