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Appleが「iPhone 14」で「mini」をやめた“端的な理由”Apple「iPhone 14」シリーズの実力は【前編】

「iPhone 13 mini」の後継として“iPhone 14 mini”が登場することはなかった。Appleが「iPhone 14」シリーズのラインアップから「mini」を外した理由は何なのか。

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 Appleは2022年9月にスマートフォン「iPhone 14」シリーズ4種類を発表した。「iPhone 13」シリーズには存在した「iPhone 13 mini」の後継モデルは消えた格好だ。

だから“iPhone 14 mini”は生まれなかった

 iPhone 14シリーズでAppleは、プレミアム(高価格帯)スマートフォン市場に照準を合わせた格好だ。これは「売り手の要望に沿っている」と、調査会社IDCの調査ディレクターであるナビラ・ポパル氏は指摘。廉価版の「mini」シリーズは「あまり好調ではなかった」と続ける。

 ポパル氏によると、米国や世界ではプレミアムスマートフォンの売れ行きが好調だ。その背景には、無利息ローンや古い機種の下取り制度の充実がある。米国では携帯電話会社のAT&TやT-Mobileが、古い機種を下取りに出した購入者に対して、iPhone 14シリーズを800〜1000ドル割り引いて販売している。

 AppleはiPhone 14シリーズの価格を、iPhone 13シリーズと同水準に設定した。iPhone14の価格(全て税別)は799ドル(日本価格は11万9800円、以下同じ)からで、「iPhone 14 Plus」は899ドル(13万4800円)から。「iPhone 14 Pro」は999ドル(14万9800円)から、「iPhone 14 Pro Max」は1099ドル(16万4800円)からとなる。

 米国労働省が発表した2022年7月の消費者物価指数は、前年同月比8.5%上昇だった。ポパル氏はiPhone 14について「正直に言って、誰もが値上げを予想していた」と指摘。結果としてAppleがiPhone 14の価格をiPhone 13シリーズと同等の水準に据え置いたことは、市場シェアを保つための「素晴らしい動きだった」とポパル氏は評価する。

 ポパル氏によると、iPhoneは米国の法人およびコンシューマー向けスマートフォン市場で最大のシェアを確保している。2022年4〜6月期の出荷は前年比2.8%増え、市場シェアは42.8%だった。


 中編は上位モデル「iPhone 14 Pro」「iPhone 14 Pro Max」の主な機能や特徴を解説する。

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