「Zoom」より「Google Meet」に頼りたい組織の“率直な理由”:Googleで強化する「クラウドファースト」【第4回】
英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は「クラウドファースト」の姿勢を強化し、Googleのクラウドサービスを利用している。同協会がGoogleのツールにこだわる理由とは。
英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)は、2011年頃からクラウドサービスを優先して利用する「クラウドファースト」の方針を採用しており、Googleのツールを積極的に活用してきた。この取り組みに拍車を掛けたのが、2020年に始まった新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の世界的大流行(パンデミック)だ。
「Zoom」より「Google Meet」を使う“率直な理由”とは
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RSPCAがクラウドファーストの方針を採用する理由の一つに、イノベーション(技術革新)に投資する経済的余裕がないことがある。「当協会がイノベーションを進めるためには、Googleのようなイノベーションを起こしている企業の支援を得る必要がある」。こう語るのは、RSPCAでITリソース部門のアシスタントディレクターを務めるニック・ジョージ氏だ。
ジョージ氏は一例として、Zoom Video CommunicationsのWeb会議ツール「Zoom」がパンデミック下で注目を集めた際の事例を挙げる。
2020年、さまざまな企業がZoomを利用し始めた。Googleはこれを受け、迅速にWeb会議ツール「Google Meet」の一般ユーザー向けの提供を開始し、その後もさまざまな機能追加を実施してきた。Google Meetを含むオフィススイート「Google Workspace」(旧G Suite)を導入しているRSPCAは、追加のコストを負担せずにそのメリットを享受できているという。
RSPCAはメールやファイル共有の機能をクラウドサービスに移行してきたのと同時に、同協会のオンプレミスで運用するハードウェアを削減するプロジェクトを進めている。協会本部では物理サーバと仮想マシンを運用している。同協会はこれらを「Google Cloud Platform」(GCP)に移行させることに加え、オンプレミスにある他のインフラについてもクラウドサービスへの移行を進める。
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