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基礎から始める「オブザーバビリティ」(可観測性) まずやるべきことは?オブザーバビリティを高める「8つのポイント」【前編】

複雑化するシステムの問題を予測して、未然に防ぐ手法として「オブザーバビリティ」の向上がある。そもそもオブザーバビリティとは何か。実現方法とは。

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管理者 | インフラ | IT資産管理


 システム設計における「オブザーバビリティ」(可観測性)とは、「システムで起きていること」を可視化することで、問題発生の予測や問題の解消ができるようにすることを指す。そのために、システムからさまざまなデータを出力して監視、分析する。オブザーバビリティの向上は、システムのパフォーマンス監視やセキュリティといった分野で重要だ。

 企業はオブザーバビリティを向上させることで、システム構成が複雑になっても安定した運用を実現しやすくなる。特にオンプレミスのインフラとクラウドサービスにシステムが混在するハイブリッドクラウドにおいて、オブザーバビリティの向上が有効だ。オブザーバビリティには信頼できるデータが必要になる。何がデータ収集の基本になるのか。

1.“あれ”を特定するために「ネットワーク構成」を把握する

 ネットワーク構成が分からなければ、オブザーバビリティに必要なデータソースを特定できない。ネットワーク構成を把握するためには、通信のログを記録するツールが必要になる。ネットワークを仮想化している場合、ログ記録ツールが物理的なネットワーク機器を特定する必要はない。ログ記録ツールの大半は、ネットワーク機器の追加や削除があっても、問題なくログを記録できる。

2.「ログ生成」を有効にする

 可能な限り、ネットワーク機器の監視・制御プロトコル「SNMP」(Simple Network Management Protocol)やその他の標準形式のログを生成するツールを使用する。独自形式を採用しているツールを使う場合は、確実にデータにアクセスできるようにするための設定が重要だ。他には、ツールに付属する機能や専用のツールを使い、独自形式を標準形式に変換する手もある。


 中編は、分析するデータの絞り方や、分析ツールに必要な機能などを説明する。

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