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動き続ける「サポート切れのESXi」 調査で分かった“恐ろしい事実”VMware「ESXi」のサポート終了を乗り切るには【前編】

VMwareのハイパーバイザー「ESXi」のサポート切れバージョンは、どのくらいの数が稼働し続けているのか。調査から明らかになった驚きの事実とは。

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 VMwareのハイパーバイザー「ESXi」の古いバージョンが、2022年10月15日に一般サポート(ジェネラルサポート)終了を迎えた。ESXiは、同社のサーバ仮想化製品群「vSphere」を構成する主要な要素の一つだ。ユーザー企業は有償の延長サポートを契約するか、最新バージョンにアップグレードするかを決めなければならない。

「サポート切れESXi」はどのくらい動いているのか

 一般サポートが終了するのは、ESXiおよびvSphereのバージョン6.5と6.7だ。同時にサーバ管理ツール「vCenter Server for Windows」と、Webブラウザから利用可能なvSphere管理ツール「vSphere Web Client」の一般サポートも終了する。

 ベルギーのIT資産管理ベンダーLansweeperは、自社製品のユーザー企業6000社以上を対象に、ESXiの利用状況を調査した。調査対象の約7万9000台のESXiサーバのうち57.79%が、延長サポートを契約しない限り、ソフトウェアとセキュリティ機能の更新を受けられなくなることが判明した。具体的には、約4万5000台のESXiサーバに影響が及ぶことになる。

 Lansweeperが調査したESXiサーバのうち、36.49%でESXiのバージョン6.7が、21.30%でバージョン6.5が動作していた。15.81%では、数年前にサポート期限を迎えたバージョン3.5を含む、さらに古いバージョンのESXiが動いていた。

 古いバージョンを利用しているESXiは、セキュリティ侵害リスクが高まる可能性がある。ESXiサーバは、2022年に「Black Basta」「RedAlert」「Cheerscrypt」などのランサムウェア(身代金要求型マルウェア)の標的になっている。

 Lansweeperの試算では、26.40%のESXiサーバがバージョン7.0だった。ESXiバージョン7.0は、一般サポート期限の2025年4月2日まで定期的なセキュリティアップデートを受けることができる。


 中編は、ESXiのサポート終了後のユーザー企業が、安全にハイパーバイザーを使うための幾つかの方法を説明する。

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