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金融機関のコンプライアンスを阻む「過検知」とは? 機械学習が対策に金融機関が「AI」でコンプライアンスを効率化する方法【後編】

金融機関がコンプライアンスに関するシステムを運用する際に、直面する課題が「過検知」だ。その正体とは何なのか。対策として機械学習などの人工知能(AI)技術が有効である理由とは。

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 人工知能(AI)技術は、金融機関が取引を追跡し、異常を特定するのに役立つ。AI技術を活用したデータ収集・監視システムは、パターン認識と異常検出によって、手動では検出が難しかったリスクを追跡してフラグを立てる。

コンプライアンスの壁「過検知」とは? 機械学習でどう対処できるか

 コンプライアンス(法令順守)に関するシステムにおいて、正当な取引であるにもかかわらずアラートを出す「過検知」の問題がある。システムが1日に数千件の過検知を発生させるとなると、人による監視が必要だ。そうなると人為的なミスが発生しやすくなり、非効率につながる。

 機械学習をはじめとするデータ駆動型のAI技術は、過検知の削減に有効だ。自律的に機械学習をする自己学習型AIシステムは、新たな不正行為を迅速に検出するだけではなく、過検知を減らすための軌道修正を容易にする。人が見逃しがちなエラーを検出することで人為的なミスを軽減し、コンプライアンスのリスクが回避しやすくなる。

 新たな規制による圧力は、今後ますます高まる可能性がある。AI技術は、コンプライアンスをより効率的かつ効果的に実現する。コンプライアンスに関する金融機関の業務量を大幅に軽減し、コストを劇的に削減する可能性がある。これにより金融機関は利益や付加価値を生み出しやすくなる。コンプライアンス以上のことを達成しやすくなるのだ。

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