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不採用通知の「お祈りメール」が嫌われる“本当の理由”「候補者体験」はなぜ重要なのか【第3回】

採用フローにおける体験価値を高める「候補者体験」が米国で注目を集めている。適切な人材を採用することはもちろん、不採用通知を送った求職者とも良い関係性を保つためにできる候補者体験を向上施策とは。

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 たとえ不採用にする求職者に対しても、企業は入社希望の求職者とのコミュニケーションに配慮する必要がある――。求職者の状況改善を目指す非営利組織Talent Boardのプレジデント、ケビン・W・グロスマン氏はこう指摘する。企業が不採用者との関係を悪化させないためには、どうすればよいのか。グロスマン氏に聞いた。

「お祈りメール」が嫌われる理由は「内容」じゃなかった

―― 求職者とのコミュニケーションを改善したいと考える企業は、具体的には何をすればよいのでしょうか。

グロスマン氏 要件を満たさない求職者に「応募していただき、ありがとうございます。幸運をお祈りします。いずれ当社でご検討いただける他の職種があるかもしれません」とメールで告げるのは、企業にとって間違った行動ではない。ただし伝える内容が正しくても、タイミングが正しくなければ「候補者体験」(CX:求職者が採用のやりとりの中で得る体験価値)を高めることは難しい。

 企業は本来、求職者が応募してから1〜2週間以内に、求職者に対して採否の返答をしなければならないというのが、私の考えだ。実際には、求職者に何週間も待たせている企業はざらにある。

 審査を通過して面接に進んだ求職者に対して、企業はその後の状況の進展を知らせているのだろうか。審査の最終段階に進んでもらいながら選ばなかった求職者に、不採用の理由を可能な限り伝えているのだろうか。われわれのデータによれば、求職者に対するこうしたフィードバックは、他の企業との違いを生み出す最大のプラス要因だ。


 次回は、候補者体験を高めるために企業が「やってはいけないこと」を紹介する。

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