「Heroku無償プラン」に依存し過ぎた企業が陥る“最悪の末路”:Herokuの「代替PaaS」を比較【第2回】
廃止になった「Heroku」の無償プランを利用していた場合、多かれ少なかれ影響が生じることは避けられない。どのような影響があるのか。
Salesforceは、PaaS(Platform as a Service)群「Heroku」のサービスについて、無償プランを提供してきた。単純な仕組みのアプリケーションの開発や機能実験、QA(品質保証)テストのための手段として、Herokuの無償プランを利用していた個人や組織は少なくない。
2022年11月、SalesforceはコンテナやデータベースサービスといったHerokuサービスの無償プランを廃止した。この影響の大きさは、無償プランをどのように利用してきたかに依存する。
「Heroku無償プラン廃止」が“最悪の結果”になる企業の条件
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大規模なアプリケーションや開発優先順位の高いアプリケーションで、Herokuサービスの無償プランを利用していた場合、無償プラン終了の影響は顕著になる。アプリケーション開発の予算計画が狂うだけではなく、アプリケーションの管理コストが超過し、開発スケジュールに悪影響を与える。アプリケーションの規模や開発優先順位によらず、同様の影響は生じる。ただし大規模または開発優先順位の高いアプリケーションの場合、影響の深刻さはより大きくなる。
例えばHerokuサービスの無償プランに依存していたアプリケーション開発チームは、Herokuサービスの有償プランに切り替えようとしても、予算の都合で切り替えられないことがある。そうすると新しいアプリケーションの開発スケジュールに遅れが生じかねない。
QAチームであれば、Herokuサービスの無償プランに依存していた特定テストのプロセスを縮小せざるを得なくなる場合がある。その結果、アプリケーションの品質に影響が生じたり、バグや障害が増えたりしやすくなる。
第3回は、Herokuサービスを利用し続ける場合に掛かる、利用料金を詳しく説明する。
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