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「監視は不快」が7割弱 調査で分かった“従業員監視”に対する本音:業務監視ツールとAI技術を巡る法規制【第1回】
英国のITエンジニアは、経営者の方針で実施される「デジタルな業務監視」を不快に感じていることが、英国の労働組合の調査から見えてきた。従業員の本音はどのようなものか。
英国IT専門職の労働組合Prospectの調査によると、英国の労働者はデジタルツールを使った業務監視に対して強い不快感を抱いている。どういうことなのか。
「デジタルな業務監視」に対する従業員の本音は?
この調査は、Prospectの委託で調査会社Opinium Researchが2023年5月に実施したもので、英国のITエンジニア1000人以上が対象。2023年6月にProspectが公開した資料によれば、回答者はデジタルツールを通じて業務監視をされることや、人事に関する重要な意思決定がITシステムによって自動化されることに強い反対を示している。
例えば経営者の方針で、ウェアラブル端末を利用して従業員の位置情報を把握することについて「抵抗がない」という回答者は15%にとどまり、71%は「抵抗がある」と回答した。
オフィスや自宅で働く人を監視するためにカメラを使用することも同様に不評だった。69%が「不快だ」と答え、「許容できる」と答えた人は14%だった。キーストロークを監視して、仕事の頻度や速さを評価する行為に対しては59%が「不快だ」と答えた。
第2回は、人事に関する自動意思決定についての調査結果を紹介し、従業員が抱いている具体的な懸念について考察する。
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