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業界別の「FWA」(固定無線アクセス)活用方法とメリットを解説:5G FWAへの期待と現状【第4回】
ユーザーは有線によるネットワークインフラが整備できない地域にいても、「固定無線アクセス」(FWA)によってブロードバンド接続を利用できる可能性がある。
オフィスや住宅などから、無線でインターネット回線に接続する「固定無線アクセス」(FWA:Fixed wireless Access)は、離島やへき地、建設現場や運河沿いの都市などを中心に採用が広がっている。FWAはインターネット接続が届いていなかったこうしたエリアの産業にも影響を与えている。教育、医療、電子商取引、物流、製造の業界にどのようなメリットが期待できるかを紹介する。
産業界が「FWA」で得られるメリットとは?
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連載:5G FWAへの期待と現状
- 第1回:5Gの「ミリ波」を使ったFWAは光ファイバーより使えるか?
- 第2回:「5Gの固定無線アクセス」(5G FWA)とは何か? コストやセキュリティを解説
- 第3回:有線やWi-Fiより「FWA」が選ばれる3つのユースケースとは
FWAにも使う「ミリ波」の評価
FWAで各産業が得られるメリットは次の通りだ。
- 教育
- eラーニングやオンライン授業の提供や、生徒の成績と出席などの管理
- 医療
- 医師がいない地域で、遠隔から医師の診察や診断を提供する遠隔医療アプリケーション
- 小売り
- ショッピングモールやレストランでのインターネット接続を提供することによる、顧客エンゲージメントの強化や決済の迅速化の実現
- 製造および物流
- サプライチェーンにおける在庫管理、バーコード読み取り、車両管理、監査
FWAを提供するインターネットサービスプロバイダー(ISP)にとっても、サービス提供エリアが拡大することで、新たなビジネスチャンスになる。すでに「5G」(第5世代移動体通信システム)を提供しているISPにとっては、無線部分に5Gを用いた「5F FWA」を展開することで、加入者に従来の4GによるFWAよりも高速なユーザー体験を容易に提供できる。
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