AI時代の有望セキュリティエンジニアになれる「認定資格」4選:AIセキュリティ認定資格【後編】
セキュリティ担当者にとって人工知能(AI)技術の知識が重要な武器になりつつある。AI技術の知識を高め、キャリアアップにつなげられる認定資格を4つ紹介する。
人工知能(AI)技術は、セキュリティ分野にも大きなインパクトを与えようとしているこれからはAI技術を使って攻撃を予測したり、AI技術で開発されたマルウェアに対抗したりすることが一段と求められるようになる。AIセキュリティの腕を磨くには認定資格の取得が有効な手段の一つになるが、どのような資格を取得すればいいのか。代表的な4つの認定資格を紹介する。
有望エンジニアになれる「AIセキュリティ認定資格」4選
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連載:AIセキュリティ認定資格
セキュリティ分野でキャリアを構築するには
TONEXの「Certified AI Security Fundamentals」(CAISF)
機械学習モデルとデータを攻撃から保護する方法を学べる2日間コースだ。以下のカリキュラムで構成されている。
- AIセキュリティ入門
- AI技術の基礎
- AIシステムにおける脅威
- AIシステムのセキュリティ対策
- AIセキュリティのコンプライアンス(法令順守)と倫理
コースには講義、ディスカッション、ワークショップ、応用学習プロジェクトが含まれる。コースを修了すると、試験(多肢選択問題、正誤<○×>問題、シナリオ形式問題、穴埋め問題、組み合わせ問題、記述問題)を受けられる。試験の合格には70%以上のスコアが必要だ。
GSDCの「Certified Generative AI In Cybersecurity」
Global Skill Development Council(GSDC)が提供する、CIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)向けのコースだ。生成AIを巡るセキュリティに重点を置いている。主な学習内容は以下の通り。
- 生成AIの基礎
- セキュリティの基礎
- 変分オートエンコーダー(VAE)の実践
- 変分オートエンコーダーは学習用データを生成するツール
- セキュリティにおける深層学習
- AIとセキュリティの倫理
- 生成AIツールのユースケースと応用
試験の時間は90分間。40問の多肢選択問題を受ける。合格には65%以上のスコアが求められる。
Securitiの「AI Security & Governance Certification」
無料のオンラインコース。生成AIの技術的な側面に加え、生成AI関連の法律や規制、生成AIのリスク管理を網羅する。主な学習内容は以下の通り。
- AIと生成AIの基礎
- AIガバナンス入門
- AIリスク評価
- データとAIの関係
- データ入出力の制御
- AIのコンプライアンス
- AIガバナンスとその管理
修了には8つのテストと最終認定試験が必要だ。
Courseraの「IBM Generative AI for Cybersecurity Professionals Specialization」
IBM製品を取り扱うセキュリティ担当者向けのオンライン講座(初級〜中級レベル)。以下のコースが含まれる。
- 生成AIの入門と応用
- 6時間のコース。生成AIの特徴、生成AIのユースケース、生成AIを使った業界別アプリケーション、生成AIツールについて学ぶ。
- プロンプトエンジニアリングの基礎
- 7時間のコース。プロンプト(情報を生成するための指示や質問文)作成のこつ、プロンプトの例、プロンプトエンジニアリング(望ましい出力を得るためのプロンプト設計)について学習する。
- AIセキュリティ分野でのキャリアづくり
- 9時間のコース。生成AIとセキュリティ、防御力強化のための生成AI活用、生成AIを使った攻撃の手法、生成AIモデルを狙った攻撃の対処について学ぶ。
各コースの試験合格には75%以上のスコアが必要だ。
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