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AIを使うなら見直したい「オンプレミスとクラウドの違い」とは:Windows ServerとAI運用【後編】
AIプロジェクトの成功を左右する要因の一つが「インフラの選択」だ。AIインフラとしてのオンプレミスインフラとクラウドサービスの違いをまとめた。
人工知能(AI)技術を活用するためのインフラとして、オンプレミスインフラとクラウドサービスにはそれぞれメリットとデメリットがある。最適な選択肢は、企業がインフラに何を求めているのかによって異なる。AIインフラとしてのオンプレミスインフラとクラウドサービスの違いをまとめた。
AI時代に考える「オンプレミスとクラウドの違い」とは
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AIプロジェクトにおいて、インフラの選択は欠かせない検討事項だ。オンプレミスインフラとクラウドサービスにはそれぞれ固有の長所と短所が存在するため、利用可能なリソース、スケーラビリティの要件、運用におけるリスク管理計画を総合的に考慮して評価することが求められる。
オンプレミスインフラとクラウドサービスそれぞれの長所として、以下が挙げられる。
- オンプレミスインフラ
- ハードウェアの構成やリソースを全て監視下に置くことができる。
- ハードウェアを購入すれば、毎月の費用が発生することはない。
- データのセキュリティとコンプライアンス(法令順守)を完全にコントロールできる。
- クラウドサービス
- 高額な先行投資をせずに、オンデマンドでリソースを調達できる。
- 従量制課金であるため、利用する期間や規模によってはコストを削減できる可能性がある。
- 需要の変動に応じて拡張できる。
- 冗長化や災害復旧の機能が用意されている。
短所には、それぞれ以下のようなものがある。
- オンプレミスインフラ
- GPUなど特殊なハードウェアへの投資が必要になる。
- 運用や保守のコスト、電力コストがかかる。
- 拡張する場合は、追加ハードウェアへの投資が必要になる。
- ハードウェア障害のリスクを踏まえて、冗長化の対策を打つ必要がある。
- クラウドサービス
- ネットワーク接続が不安定だと通信に支障を来すことがある。
- リソースの拡張によってコストが想定外に増える可能性がある。
- 適切に設定しないとデータ侵害などのリスクが生じる可能性がある。
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