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「App Store」と「Google Play」に向けられる規制当局の“疑いの目”アプリ開発者から苦言も

AppleとGoogleがモバイルデバイスのユーザーやアプリケーション開発者に与える影響について、英国競争市場庁(CMA)が調査を始めた。両社に対し、CMAはどのような疑念を抱いているのか。

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 英国競争市場庁(CMA)は2025年1月23日(現地時間)、AppleとGoogleがモバイルデバイスのユーザーやアプリケーションの開発者に与える影響について調査を始めた。調査対象の一つは、アプリケーションストア「App Store」と「Google Play」だ。AppleとGoogleが開発者に対し、アプリケーションを配信する条件として不当な利用規約への同意を求めているかどうかを検証する。AppleとGoogleに“疑念”を抱くCMAの主張はどのようなものか。

AppleとGoogleに規制当局が抱く“疑念”

 CMAは「英国で販売されるモバイルデバイスのほとんどにAppleのモバイルOS『iOS』かGoogleの『Android』が事前にインストールされている」と指摘。両者のアプリケーションストア「App Store」と「Google Play」は、他社の代替サービスと比較して優位な立場にあると主張している。

 同庁は、AppleとGoogleの利用規約に関して、消費者と企業が公平に扱われるための市場の競争性が存在するかどうかを調べる。

 英Computer Weeklyが以前取材した一部のアプリケーション開発者は、AppleとGoogleが課す不当な価格設定や技術的制限に苦言を呈していた。CMAによると、AppleとGoogleの独占状態が緩和され、市場の競争性が確保されれば、開発者はモバイルデバイスユーザーに対し、さまざまなコンテンツやサービスを提供できるという。

 CMAは、AppleとGoogleが自社のアプリケーションを優遇しているかどうかも調べる。両社のアプリケーションは、iOSデバイスやAndroidデバイスに事前にインストールされ、目立つ位置に配置されている場合がある。AppleとGoogle間の競争が十分に機能しているかも評価する方針だ。

 CMAの最高責任者サラ・カーデル氏は「市場競争が機能すれば、アプリケーションストア、Webブラウザ、OSなどのさまざまなサービスでイノベーションが生まれる」と主張する。カーデル氏は「開発者が革新的なサービスを提供する機会がAppleとGoogleによって妨げられないようにすることが英国経済にとって有益だ」と考えている。

 法律事務所Fladgateのパートナーであるアレックス・ハフナー氏は「2024年デジタル市場・競争・消費者法」(Digital Markets, Competition and Consumers Act、以下DMCCA)が成立して以降、大手ITベンダーがCMAの規制対象になっている」と指摘する。

 CMAは2025年1月初旬、Google検索がオンライン検索と検索広告市場に及ぼす影響について調査を始めていた。AppleとGoogleに対する今回の調査は、それに続く取り組みだ。

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