特集/連載
セキュリティツール“乱立”は逆効果? 統合に向けた4つのポイント:セキュリティツール統合の是非【後編】
セキュリティを強化するには、セキュリティツールを増やすよりも統合する方が有効な場合がある。どうすればいいのか。セキュリティツール統合の4つのポイントとは。
セキュリティの世界では次々に新しいツールが登場し、ベンダーは「これを使えば脅威の検出率が向上する」と訴求する。しかしそうしたセキュリティツールの数を増やすことが、必ずしも防御力の強化につながるとは限らない。むしろ、セキュリティ運用が複雑になり、脆弱(ぜいじゃく)性の温床になる可能性もある。ポイントは、セキュリティツールの統合だ。どうすれば、実現できるのか。
セキュリティツール統合の4つのポイント
併せて読みたいお薦め記事
連載:セキュリティツール統合の是非
「減らす」から始めるセキュリティの改善
セキュリティを強化するためには、個々の製品を次々と追加導入し、脅威検出率のわずかな向上を追い求めるのではなく、統合と効率化に注力すべきだ。具体的な施策は以下の通り。
- ツールの取捨選択
- 既存のセキュリティツールを評価し、冗長なツールや性能の低いツールを排除する。
- プラットフォーム化
- 多数の個別製品ではなく、さまざまなセキュリティ機能が統合されたプラットフォーム(統合型セキュリティ製品)を導入する。
- プロセスの最適化
- セキュリティ業務を見直し、必要なプロセスと必要でないプロセスを見分けた上で、効率化を図る。既存のセキュリティツールの価値を最大化する。
- リソースの配分
- セキュリティツールの導入や実装、運用管理などに必要なリソースを特定し、予算を確保する。
これらの施策は、成果を重視したセキュリティ戦略を構築するのに役立つ。セキュリティツールを無計画に増やすのでは、成果を最大化することはできない。セキュリティの原点は、「ツールは何のために導入し、どうすれば最大の成果を引き出せるか」を考えることだ。ツールの厳選はその肝になる。ツールの数を減らしてセキュリティを簡素化することが、結果的にはリスク軽減にも直結するはずだ。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国Informa TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.