いまさら聞けない「プロキシファイアウォール」とは何か:プロキシファイアウォールを徹底解説【前編】
プロキシとファイアウォールの機能を組み合わせたプロキシファイアウォールはネットワークとセキュリティの両面で重要な役割を果たす。プロキシファイアウォールの用途とは。
内部のネットワークに外部から侵入してくる不正な通信を遮断するファイアウォールと、ネットワークの内部から外部へのアクセスを効率化するプロキシはどちらも、企業ネットワークに欠かせない存在だ。両者の機能を組み合わせた「プロキシファイアウォール」について解説する。
プロキシファイアウォールとは
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「プロキシ」の違いを理解する
プロキシファイアウォールは「アプリケーションファイアウォール」や「ゲートウェイファイアウォール」とも呼ばれる。内部のネットワークと外部のネットワークを中継して、サービスへの接続の確立と、セキュリティポリシーに沿って通信をフィルタリングする。パケット(ネットワークを流れる分割されたデータ)を検査して、脅威がなければ接続を許可する。
プロキシファイアウォールの用途
一般的に、プロキシファイアウォールは内部ネットワーク上の認証されたユーザーと、インターネットなどの外部ネットワーク上の認証されていないユーザーとの間のバリアとして機能する。以下のことを実現するのにも役に立つ。
- 認証していないアクセスを遮断し、ネットワークや重要なシステムを保護する。
- 認証されたユーザーのみが特定のシステムにアクセスできるようにする。
- 外部ネットワークからの不要なメッセージやパケットをフィルタリングする。
このようにプロキシファイアウォールは脅威に対抗するためのセキュリティ対策としての用途で使われる。別の用途としては機密性の高いWebサイト、悪意のあるWebサイト、不適切なWebサイトへのユーザーのアクセス制限がある。例えば企業は、従業員に業務用クラウドサービスへのアクセスは許可しつつ、従業員が勤務時間中に「Facebook」や「X」(旧Twitter)など業務との関係しないオンラインサービスへのアクセスを禁止できる。
次回はプロキシファイアウォールの利点を深く掘り下げる。
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