マイナンバー制度導入によるセキュリティ強化、ワークスタイル変革など、企業成長への貢献が求められるIT部門にとって高品質なクライアントPCの採用は重要な経営判断だ。“攻めのIT戦略”を支援するPC選びとは。
クライアントPCによる業務の効率化や生産性向上によるビジネス成長は、多くのIT部門が意図しているところだ。しかし、現状はそのクライアントPCなど、デバイスの運用管理に手間を取られていて、IT部門による成長戦略が描けていないケースも多い。手間がかかる理由の1つは、クライアントPC自体の品質の低さによる故障の対応が増えることだ。
品質の低いクライアントPCは初期不良などのトラブルが多く、故障が発生するたびにIT部門のスタッフが呼ばれ、PCを修理したり、代替のPCを用意する作業に手を煩わされる。クライアントPCの品質が高ければIT部門の負荷が下がり、売り上げを増大させる“攻めのIT投資”など成長戦略の立案に集中できるだろう。
PCベンダーのサポートも重要で、かゆいところに手が届くサービスサポートをPCベンダーが用意していれば、IT部門はPCの“お守り”以外の本来の仕事に時間を割くことができる。では、高品質で、サポートもしっかりしたPCを選ぶにはどうすればいいのだろうか。“攻めのIT戦略”を支援するクライアントPC選びを解説する。
現在、多くのIT製品は人件費が安価なアジア諸国で生産されている。特に、中国の工業生産力は非常に高く、日本式の品質管理が輸出されたこともあって、高い品質の製品も増えている。
しかしながら、幾つかのITメーカーでは、日本に生産拠点を置いて、より高品質な製品とサービスを提供しようという動きが出始めている。
日本HPもそうしたメーカーの1つだ。同社は、ビジネス向けのデスクトップPCやノートPC、ワークステーションおよび個人向けのデスクトップPCは日本、しかも東京・昭島工場で組み立て、梱包(こんぽう)、発送を行っている。昭島工場での生産は2003年から行っており、「Made in Tokyo」のノウハウは10年以上になる。
日本HPでは、オンラインショップでフルカスタマイズのPCを購入することができ、ビジネス向けであれば組み立てから、連続稼働試験などの厳しい検査を実施し、配送までを標準5営業日で行っている。この短納期を実現できるのも、国内輸送の中心である東京に生産拠点を置いているためである。
もちろん海外生産の方が、輸送費までを含めても1台当たりの生産コストは安価に済む。しかし、コスト以上に重要な顧客満足度を高めるためには、製品やサービスの品質を上げることができる東京生産を採用した方が、中長期的にメリットが大きいという考えが日本HPにはあった。国内生産の方が輸送時間も短いため、衝撃による初期不良や故障の発生を低減させることができる。初期不良が低減されれば、IT部門の負荷が目に見えて減ることになり顧客満足度も向上するのだ。
日本に生産拠点を置くことのメリットは他にもある。
日本HPは2015年2月、それまで中国・大連に置いていたサポート拠点を日本国内に移行した。もちろん、中国でのサポートは世界的にみてもレベルは高く、日本語での対応や日本人が対応できる体制も整えていた。しかし、より細やかで高品質なサービスを提供するため“日本サポート”にもこだわることにしたのだ。
単にサポートスタッフの問題であれば、いずれの国に拠点があっても問題ではない。重要なのは、サポート部門が生産部門と近い場所に存在するという点だ。つまり、サポートと生産の距離を縮めて連携しやすくし、サポート部門が把握する製品の問題やクレーム、ニーズを素早く的確に生産部門にフィードバックできる体制を整えたというわけだ。これによって、ユーザーのより細かな要望にも応えられるようになり、製品の品質が向上する。また、サポート部門と生産部門が意見を出し合い、より高品質なサービスを提供できる環境を構築できるのだ。
1台のクライアントPCのトラブルが企業全体のビジネスに影響を与える場合がある。PCに関わる障害はできるだけ迅速、低コストに対応したいのが企業の思いだ。そのためにはPCベンダーのサービスサポートの充実度も、製品選択のポイントになる。サービスサポートが的確であれば、その分、IT部門の負荷は減り、“攻めのIT投資”にスタッフなどのリソースを割り振ることができる。「HP Total Care」はそのようなユーザーからのニーズによって生まれたサービスだ。
HP Total Careは複数のサポートプログラムを組み合わせたサービスで、ニーズに合わせて必要なサービスだけを選んで利用できるのが特徴だ。サポートプログラムとしては、各企業向けにカスタマイズされたクライアントPCを直接購入できる「コンフィグレーション&デプロイメント サービス(CDS)」や、各種の修理対応サービスやセキュリティ対応サービスをシリーズ化した「HP Care Pack サービス」、そしてPCの購入や修理だけでなく、さまざまな相談なども受け付けてくれる「HP Total Care オリジナルサービス」などを用意している。
この中で、CDSはクライアントPC導入時にIT部門の負荷を大きく下げるサービスだ。一般的な企業では、独自のアプリケーションやネットワーク設定を利用しており、PCを購入した後からIT部門は設定作業に追われる。しかし、CDSのうち、コンフィグレーションサービスは、ユーザー個別仕様のPCを工場で生産し、説明用紙などの指定品を同梱したうえで出荷、ユーザーに直接配送する。PCが届けばすぐに使えるため、IT部門は時間やコストを削減できる。
また、デプロイメントサービスは、HP製品を導入する際に専門のエンジニアが設置やインストールなどの各種作業を代行するサービスで。PCの設置や配線、必要なソフトウェアのインストール、BIOS設定、ネットワーク設定、バックアップメディア作成、資産管理タグの印刷・貼付、データ移行・削除など、オフィスで必要となる煩雑な作業を全て任せることが可能である。IT部門は面倒なクライントPCのセッティング作業から全面的に解放される。
HP Care Packサービスには、「保証期間の延長」「セキュリティ強化」の他、高度なサービスを受けられる各種サービスが含まれており、ユーザーは必要なサービスだけを選んで利用できる。日本HPでは、オンサイト/オフサイトの各種修理対応サービスをパッケージとして販売しており、製品オプションと同じように気軽に購入することができる。使わないサービスも含めて1つのパッケージになっている他社のサービスサポートと比べて、コストを抑えることができる。
例えば、日本HPでは、修理交換した後の会社の業務データが入ったHDDをユーザーが所有物として扱えるサービスや、データ消去作業を行うサービスを提供している。HDD障害のときにデータを復旧させるデータリカバリサービスも利用可能だ。さらに、うっかりミスなどの故障でも保証してくれる「アクシデントサポート」や、海外でも修理サービスを提供する「トラベルサポート」、専用ホットラインで迅速な修理対応を行う「プライオリティアカウントサービス」など、ワンランク上のサポートもオプションとして用意されている。
加えて、トラブル時の対応だけでなく、通常、IT部門が行うヘルプデスク業務をアウトソーシングしたい場合には、HP Total Care オリジナルサービスの「HPなんでも相談サービス」が便利だ。インターネットにつながらなくなった、マニュアルを読んでもよく分からないなど、PC本体だけでなく、OSやアプリケーション、周辺機器、ネットワーク設定などについて、HP製品・他社製品を問わず技術的な支援を受けることができる。IT部門の陣容が小さい中堅・中小規模の企業にとっては、特に役に立つサービスであろう。
ビジネス向けのハイパフォーマンスPCシリーズである「HP Eliteファミリー」のユーザー向けには「HP Elite Premium サポート」を提供する。
このサービスでは、熟練エージェントによるEliteユーザー専用のサポート回線を用意している。受付時間が他のサポートよりも長い他、修理期間も3営業日(通常は4〜5営業日)を保証する。また、サポートの内容を問わず、全て日本HPがワンストップで受け付けるのも、このサービスの特徴だ。特別な申し込みを必要とせず、Eliteファミリーを購入すれば、標準で利用することができる。
企業システムやサービスはますます複雑化し、コンプライアンスやセキュリティへの対応も一層困難を極めることが予想される。また、IT部門に対するビジネス成長への貢献のプレッシャーも高まるばかりだ。その中で、優秀なエンジニアがPCの管理に煩わされる環境は、よい状況とはいえない。
日本HPのビジネス向けPCは、標準で豊富なサポートが提供されるだけでなく、自社のニーズに合わせてパーツを選ぶように個別のサービスをカスタマイズできるという特徴がある。上手にサービスを組み合わせてIT担当者の負荷を軽減し、より高度な業務に集中させることは、単なる機器導入コストの削減以上にメリットのあることではないだろうか。
提供:株式会社 日本HP
アイティメディア営業企画/制作:TechTargetジャパン編集部
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