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QoSは政治のようなものロキ・ジョーゲンソンのネットワーク入門

QoSは政治とよく似ている。リソースが乏しく、需要が大きいときにのみ重要になるのだ。

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 不健全なネットワークや障害だらけのネットワークでは、QoS(Quality of Service)は沈みゆく船のラダー(方向舵)のようなものだ。何も修正することができないし、品質低下という問題を解決することもできない。逆に、設備の整った健全なネットワークでは、QoSは必要ない。すべてのアプリケーションが十分なリソースを受け取れるからである。では、QoSはいつ、どんな目的で利用するのだろうか。

 QoSは政治とよく似ている。リソース(資源)が乏しく、需要が大きいときにのみ重要になるのだ。そういった場合、ほかのサービスの価値を下げることによって特定のサービスを優先するというソリューションが一般化した。そして通常、プレミアムユーザー(特別扱いを受けるユーザー)は法外な料金を払わされることになる。これは、政治というよりは経済の問題だ。

 大多数(すべてではないにせよ)のQoSメカニズムは、帯域幅(正確に言えば、データ転送能力)を効果的に制限するという事実に目を向ける必要がある。帯域幅を増やすわけではないのだ。特定のアプリケーションの邪魔になるクロストラフィックの量を(ほかのアプリケーションの犠牲の上に)制限するのである。そうすることで、これらのいわゆるプレミアムアプリケーションだけにネットワークパスを見せるのだ。これはゼロサムゲームであり、1つのアプリケーションが何かを得たら、その分だけほかのすべてのアプリケーションが失うのである。

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