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成否を決める、ベンダー選定の進め方と見極めのポイント中堅・中小企業「ITベンダー選びの鉄則」【第2回】

RFPを作成したら、いよいよ候補ベンダー探しだ。公正な選定をするには、評価軸にもひと工夫が必要になる。数ある候補から自社に価値をもたらすベンダーを見抜く方法を伝授しよう。

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 前回は「RFPの必要性と3つの作成ルール」について紹介した。今回は、ベンダーの選定について解説する。

 図1RFP作成から発注先決定、契約までの大まかなスケジュールを示した。RFP作成については前回説明したが、作成したRFPをどのベンダーに送付するのかを事前に決定しておかなければならない。どのような製品、サービス、ベンダーがあるのかは、インターネット上の情報を検索すれば得られるだろう。対象業務や業種などをキーワードに検索するが、その際「実績」「事例」といったキーワードを追加することで有効な情報を絞り込むこともできるだろう。また、専門メディアを参考にしたり、同業他社の知人から情報を得ることも有効な手段となる。

図1
図1 RFP作成からベンダー・製品選定までのスケジュール例(出典:ITR)

 情報収集によって候補としたベンダーが15社を超える場合には、RFI(Request For Information:情報提供依頼書)を発行するとよい。RFIには詳細な機能要件などは記載せず、大まかな業務内容などを記載して、対象製品や対象ベンダーの概要情報を収集するのが目的である。その回答内容から判断して、RFPを送付する価値のあるベンダーを数社(通常5〜10社)選定する。

 RFPをベンダーに送付する際、もしRFPに自社の機密情報を含める場合は、事前に送付先のベンダーとの間に機密保持契約(NDA:Non-Disclosure Agreement)を締結しておかなければならない。またその場合は、その分の時間的な余裕を加味しておく必要があるだろう。RFPを送付せず、自社にてRFP説明会を開催して候補ベンダー各社にRFPを手渡しするケースでは、その場でNDAを締結することもできる。

 RFPを送付してベンダー企業から回答を得るまでの期間としては、平均して3週間はみておいた方がよい。依頼内容や規模にもよるが、ベンダー側も短期間では担当者が提案書作成に十分に時間を割けないこともある。3週間は長過ぎると思われる場合も最低2週間は期間を設けるべきであろう。そうでなければ、提案内容の質に問題が生じかねない。

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