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ビッグデータ時代のデータ活用を学ぶ3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

「ビッグデータ」という言葉の登場は、データ分析の重要性を再認識するきっかけにもなった。自社がどの分野のデータ分析に着手すべきか、そのヒントとなり得るホワイトペーパーを紹介する。

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 過去記事「ビッグデータ活用のための分析基盤が分かる3つのホワイトペーパー」では、TechTargetジャパンのホワイトペーパーダウンロードセンターに登録されているホワイトペーパーの中から、ビッグデータの分析基盤構築を考える企業に役立つと思われるホワイトペーパーを紹介した。

 では実際、今自社で活用したいデータとはどのようなデータだろうか。TechTargetジャパンで実施したアンケート調査では、「あなたが考える『ビッグデータ』とはどのようなデータですか?」という質問に対して最も票を集めたのは、「基幹システムのログデータ」(50.9%)だった(関連記事:企業のデータ活用動向、まずは基幹システムと顧客情報から)。また、同調査ではビジネスで活用したいデータの種類も同じく「基幹システムのログデータ」が最も票を集めている。「ビッグデータ」の定義が大量に発生する定型的なデータを含むとするならば、例えばPOSデータやWebサイトのログデータなどのいわゆる「昔からある」データも、「日々刻々と膨大な量の明細データが発生する」という意味で立派にビッグデータの資格を満たしているといえるだろう(関連記事:読めば分かる! ビッグデータのためのデータウェアハウス(DWH)とは?)。

 そこで本稿ではあまり「ビッグデータ」という言葉のイメージに引っ張られることなく、データ分析の具体的な導入効果が分かるホワイトペーパーを紹介する。「何ができるか」を自社に置き換えてイメージできる資料から、投資の正当不当性評価へとつなげていただくことができれば幸いだ。

勘やノウハウだけの戦術から脱却する科学的な売り上げ分析

流通・通販事業成長のヒント。店舗・チャネルのパフォーマンス管理の重要性

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提供:日本アイ・ビー・エム(5ページ)

 企業の部門マネジャーは毎月の売り上げ達成を目指すが、もし売り上げ実績が予算に達しなかった場合にはその原因を分析し、対応策を講じなくてはいけない。そして、その対応策はベテラン従業員の長年の経験に基づく「ノウハウ」や「勘」に頼ることが多いのが実情ではないだろうか。例えば小売業であれば、「この時期のこの時間帯には、この商品がよく売れる」「この売り場にはこの商品とこの商品を一緒に置くとよく売れる」。こうしたベテラン社員の経験に基づく施策は往々にして的中するだろう。

 このホワイトペーパーは小売業・通販事業者向けの店舗・チャネルのパフォーマンス管理の重要性を説いたホワイトペーパーだ。ホワイトペーパーでは前述した個人レベルで蓄積されたノウハウはなかなか社内で共有される機会が少ない上に、新商品やトレンドに対応する際には必ずしも属人的なノウハウが当てになるとは限らない点を指摘している。膨大な情報の中から何に着目し、そしてどのような手順で分析・アクションするのか。今求められている科学的な売り上げデータ分析の手法と、それを実現するソリューションを紹介している。また、具体的な売り上げのてこ入れのシナリオをあるスーパーマーケットを例に解説している。小売業だけでなく、企業全体、部門、そして従業員ごとのパフォーマンスを正確に測定・評価し、かつ最大化したいと考える担当者に読んでいただきたいホワイトペーパーだ。

Webサイトのログから顧客動向を把握する

【導入事例】ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)のログ解析システム

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提供:サイベース(2ページ)

 ビッグデータと叫ばれる以前からその重要性が指摘されているWebサイトのログ解析。このホワイトペーパーは、日本最大級のゴルフポータルサイトを運営するゴルフダイジェスト・オンラインにおけるログ解析システムの構築事例である。

 同社はWeb上での顧客行動を表すログデータと、実際の購買結果を示すバックエンドの受注実績データなどとのひも付けを目指したが、Webサイトの月間ページビューは約1億5千万件の規模となっていた(2010年6月末現在)。また、分析に必要となるデータは別々のシステム上に存在していたため、分析に先立ってシステム部門へのデータ抽出依頼が必要だった。そのため、該当データが届いてから人手による分析作業が完了するまでに約2週間を要していたという。膨大なデータ、散在するデータソース、分析作業の工数といった課題を抱えていた同社は、高速処理を実現できるデータウェアハウス(DWH)プラットフォームが不可欠と考え、対象製品の選定を開始することになる。

 ホワイトペーパーでは実際に導入した製品、その導入効果を分かりやすく解説している。直接顧客の顔が見えないネットビジネスにおいて、データを通じた顧客動向の把握が強力な武器となることを示した事例といえるだろう。

言うはやすし、行うは難しのソーシャルメディア活用

ネット上の「顧客の声」を最大限に生かす〜ソーシャルメディア分析の先進活用事例

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提供:SAS Institute Japan(16ページ)

 ビッグデータといえばソーシャルメディアのデータを挙げる記事や解説は多い。実際、既に自社のSNSを立ち上げ顧客間交流を促進したり、TwitterやFacebookを活用した双方向の会話による顧客対応を始めている企業も少なくないだろう。しかし、ソーシャルメディア上での「成功」は何を指し、どうすれば実現できるのだろうか。ただやみくもにソーシャルメディアを利用しているだけでは、上層部に投資対効果を説明することはできないばかりか、そもそもの目的である収益拡大に結び付けることは難しいだろう。

 このホワイトペーパーはコーネル大学ホテル経営学部ホスピタリティ・リサーチ・センターとSAS Instituteが主催した、ソーシャルメディア活用に関するWeb放送(2010年4月)をまとめたものだ。主にホテルやカジノ業界で実践されているソーシャルメディア活用の中から得られた知見が豊富に紹介されている。また、ソーシャルメディアのデータを活用するための分析ツールを、「記述統計学」「ソーシャルネットワーク分析」「テキスト分析」という3つのカテゴリに分けて解説。特にテキスト分析に関しては「コンテンツのカテゴリ化」「テキストマイニング」「センチメント分析」といった会話の内容を評価するための分析手法を掘り下げて解説している。ソーシャルメディアマーケティングの実践を考える担当者に、ぜひ目を通してほしいホワイトペーパーだ。

 売り上げデータやWebサイトのログデータ、そしてソーシャルメディアデータ。その種類にかかわらず、今まで以上のデータ活用を考える担当者にはぜひ本稿で紹介した以外の先進事例にも触れてほしい。ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、BIやDWHなどデータ活用に関連するホワイトペーパーを多数掲載している。ダウンロードしてご活用いただきたい。

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