OpenFlowによる「サービスとしてのネットワーク」の可能性:DoS攻撃の心配がないネットワークの実現
安全性が高まりQoSも向上、DoS攻撃の心配がなく、ハッキングもされにくい。多数のメリットがあるOpenFlowだが、課題はスケーラビリティ。その解決策は?
Infrastructure as a Service(IaaS)、Platform as a Service(PaaS)、Software as a Service(SaaS)は既に世間に受け入れられているが、Network as a Service(NaaS)はどうだろう? クラウドはネットワーク上に作られ、ネットワークを介して接続されるが、「クラウドのための新しいネットワークのパラダイム」はほとんど耳にしない。実際には、NaaSは実在する概念であるだけでなく、大々的な普及が見込まれる。ただし、普及するには、OpenFlowとして実装されたSDN(Software Defined Networking)が必要になる可能性がある。
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クラウドコンピューティングでは、オンデマンドでプロビジョニングできるリソースのパブリックプールを用意する。また、ユーザー接続、ストレージアクセス、プロセス間通信、リソースの割り当てや管理も提供する必要がある。
通常のIPとイーサネットは、セキュリティ、QoS、運用コスト、スケーラビリティの面から、クラウドには不十分だ。これらの制約の根底にあるのは、“一方的利用を許す接続”というコンセプトだ。IPとイーサネットは、全ての端末が他からアドレス指定できることを前提としている。このようなユニバーサルな接続が前提であるため、特定のアプリケーションのSLAで求められるセキュリティの管理や、トラフィックのフローの調整を実現するのは難しい。
提案されているソリューションの1つは、SDNを使用して接続ポリシーを一元化することだ。SDNでは、端末に暗黙的な接続の権利はないため、最初はネットワークに接続している端末はない。ソフトウェアによる管理機能によって、許可される接続とその接続が使用するルートが決定される。SDNは、接続、セキュリティ、トラフィックの調整機能をまとめてマスター管理システムを用意し、このシステムがポリシーを基に、リソースの使用やユーザーの接続先を決定する。
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