【事例】なぜアムウェイ商品は売れるのか? 同社の顧客分析基盤に迫る:BI導入事例:SAS Enterprise Guide
「ダイレクトセリング」という独自の販売方式で安定した売り上げを誇る日本アムウェイ。その陰には同社だからこそ取得できる顧客属性データをフル活用する分析基盤があった。
アムウェイにおける顧客分析基盤の変遷
日本アムウェイは1979年に国内営業を開始し、売上高925億3800万円、「ディストリビューター」と呼ばれる顧客数72万組(ともに2010年現在)を誇る家庭日用品の輸入販売会社だ(一部商品は国内で開発・委託販売している)。アムウェイの顧客は自分で商品を購入することはもちろんだが、アムウェイに入会してディストリビューターになり、他の顧客に商品を販売することで利益を得ることができる。同社はこの「ダイレクトセリング」と呼ばれる独特の販売方式で、営業開始以来安定した売り上げを上げている。
日本アムウェイ ビジネス・インテリジェンス本部の五十嵐 貴子氏は、2012年5月24日に開催された「SAS Forum Japan 2012」で、同社の顧客分析の内容を語った。日本アムウェイは1996年に顧客行動分析用のデータウェアハウス(DWH)をSybase製品で構築。同年SAS製品(「Base SAS」「SAS/STAT」「SAS/GRAPH」)を導入し、「Microsoft Access」およびデータマイニングツールを併用して分析業務を行ってきた。そして2011年、高速DWHアプライアンス「Oracle Exadata」をグローバル導入し、現在もDWHを構築中。同年国内ではBI(ビジネスインテリジェンス)スイート「SAS Strategy Management」を導入し、五十嵐氏をはじめとする分析担当者(アナリスト)向けに実践的な分析環境をGUIで提供する「SAS Enterprise Guide」を主に利用して、さまざまな顧客分析を行っているという。
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「過去に導入したSAS製品で行っていた分析のプログラミングノウハウと、GUIによる誰にでも分かりやすい分析の併用が可能になった。これは課題解決を上回るベネフィットだ」。五十嵐氏はSAS Enterprise Guideの効果をそう語る。以降では、日本アムウェイが分析環境刷新前に抱えていた課題とその解決手法、そして現在同社で実際に行っている顧客分析の内容を紹介する。
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