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ジョブズ氏最後の間違い? 駄作ではなかった「iPad mini」「持ち運びやすさ」が新たな用途を開拓

故スティーブ・ジョブズ氏がかたくなに反対していた「iPad mini」の販売。ジョブズ氏の判断は正しかったのだろうか。ユーザーは、iPad miniにタブレットの新たな用途を見いだしつつある。

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 スティーブ・ジョブズ氏は、最期までiPadの小型デザインというアイデアに強く反対していた。この世を去る直前まで、同氏は小型のフォームファクターの採用を拒んだ。

 2010年10月にウォール街のアナリスト向けに行われた収支報告の電話会見で、ジョブズ氏はこう述べている。「7インチの画面は、10インチの画面の70%だと考えている人が多い。だが、これは大きな間違いだ。画面サイズは対角線の長さで表されるので、7インチ画面の実際の大きさは、iPadの10インチ画面の45%にすぎない」

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iPad mini

 さらに同氏は、「横長表示にした7インチ型タブレットの画面は、iPadの画面の下半分よりも小さい。これでは優れたタブレット用アプリケーションを開発できないというのが、われわれの考えだ」と語った(関連記事:タブレットの画面サイズ、7インチと10インチどちらがベスト?)。

 スティーブ・ジョブズ氏がこの世を去り、ティム・クック氏が米Appleのかじ取りをするようになり、7.9インチの「iPad mini」が登場した。小型のフォームファクターでありながら、解像度はiPad 2と同じ1024×768ドットだ。

 iPadは大ヒット商品となり、さまざまな場面で利用が拡大している。POSシステムをiPadでリプレースしようと考える小売店や、コックピットにある重さ20キロ近くのフライトマニュアルをiPadで置き換える航空会社もあれば、紙のメニューの代わりにタブレットを使い始めたレストランもある。

 とはいえ、iPadは大きなデバイスだ。重さはわずか1.3ポンド(約600グラム)だが、10インチ近くのディスプレーを楽に持ち歩くことはできない。では7.9インチのiPad miniは、新たな活用分野や利用モデルを開拓できるのだろうか。「その可能性はある」というのが、支持者らの意見だ。ただし、それは用途次第だという。

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