業務を改善するノンプログラミングPaaS「kintone」を解剖する:クラウド時代の開発製品紹介:サイボウズ編
カスタマイズ機能や基幹システムとの連携機能を搭載するなど、業務への適用範囲を拡大し続けているkintone。大企業での導入事例も増えているというkintoneのコンセプトや特徴を解説する。
「kintone on cybozu.com」(以下、kintone)はサイボウズが提供するクラウド型の業務アプリケーション開発プラットフォームだ。用途に合わせたWebデータベース型の業務アプリケーションをノンプログラミングで開発できる。2011年11月にリリースして以来、有料契約社数は700社を超える。
主な用途は、営業の案件管理、顧客からの問い合わせやクレームの管理、プロジェクトの進捗やタスク管理、業務日報の提出や管理など。最近では、このような汎用的なWebアプリケーションだけでなく、カスタマイズ機能や基幹システムとの連携機能を搭載するなど、業務の適用範囲を拡大。大企業での導入事例も増えている。
製品コンセプト:ファストシステム
コンセプトは「チームで使う業務システムをファストに利用することができる『ファストシステム』」。「ファストシステム」は同社の造語である。これによって、「紙+ファクス」「Microsoft Excel+電子メール」といった既存の業務フローを変え、業務を効率化したりノウハウを蓄積するなど、業務改革の実現を支援する。
このコンセプトを支えるのは大きく3つの概念だ。従来、紙やExcelで行っていた業務をWebのデータフォームに移行する「データベース」、ファクスや電子メールといった従来型プロセスをより適切な形に処理する「ワークフロー」、そして、少人数から1000人を超える大人数まで、チームでの業務には欠かせない「コミュニケーション」。kintoneにはこの3つを実現する機能が盛り込まれており、それらは「簡単に作って、簡単に直せる」(=ファスト)を意識して作られている。
特徴
製品の機能を解説する前に、kintoneの特徴に触れておきたい。
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