特集/連載
電子カルテのクラーク運用が“一石三鳥”になる理由:【連載コラム】医療ITの現場から
限られた診療時間内で患者と向き合う時間をもっと増やしたい――。そう考える診療所の医師の負担を軽減する電子カルテの運用方法を紹介しよう。
患者が60人を超えると電子カルテ運用が負担になる?
電子カルテを導入した医師にヒアリングしたところ、導入後に1日当たり外来患者数が60〜80人を超えたころから、急に電子カルテ入力を負担に感じるようになったという話を聞きました。1日の診療時間を8時間、外来数を60人とすると、患者1人にかけられる時間は8分となります。この8分の間に診察や処置、検査、患者説明に加えて、カルテ作成を実施すると考えると、医師1人で行うには明らかに時間が足りないのです。その結果、診療時間中にカルテ作成の時間が取れなくなり、外来患者の待ち時間が少しずつ延びていきます。
また、患者の増加とともにカルテの記載量が減少し、カルテ作成が診療時間内に完了しないこともあります。診療終了後にカルテを見直し、追記・修正するため、遅くまで残業が発生しているという話さえ耳にします。
関連記事
- 「患者数が多いと電子カルテの導入は難しい」は本当なのか?
- 電子カルテの導入評価は賛否両論、その理由とは?
- 進化する電子カルテの入力支援機能
- コミュニケーションツールとしての電子カルテ活用
- 電子カルテを中心に院内のIT化を進める「いむれ内科クリニック」
電子カルテの効果的な活用をどう実現するか
関連記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.