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「情報を制する者は災害を制す」――DMATが考える災害救急医療に必要なICT:広域医療搬送では強固なネットワークが不可欠
阪神・淡路大震災での教訓を踏まえて結成された「DMAT(災害派遣医療チーム)」。DMATの災害救急医療活動を支えるIT基盤の最新動向とは?
「避けられた災害死」を防ぐために結成されたDMAT
有事に備えてICTができることは何か? 本稿では、2014年10月にシスコシステムズが開催した報道機関向け説明会での国立病院機構 災害医療センター 臨床研究部/DMAT事務局 高橋礼子氏の講演内容を基に、DMAT(災害派遣医療チーム)が考える災害医療におけるICT活用と、広域医療搬送訓練でのICT活用事例を紹介する。
高橋氏は「“備えあれば憂いなし”といわれるが、災害時には備えがあっても必ずしも十分に対応できるわけではない。“備えがあっても、なお憂いあり”が現状だ」と語る。しかし、万が一の事態に備えることで被害を軽減する「減災」は可能であり、そうした減災への取り組みの1つが「DMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)」だという。
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