徹底レビュー:「Sony Xperia Z5 Compact」、“小さな巨人”がiPhoneと比較されない理由:「性能は下げない、小型化も諦めない」というソニーのこだわり(1/2 ページ)
「Sony Xperia Z5 Compact」は、標準サイズの「Xperia Z5」に匹敵する高性能を備えながら、コンパクト化が図られている。流行の大型スマートフォンを好まない人にとっては、間違いなく選択肢に挙がる製品になるだろう。
正確に言うと、Xperia Z5 Compactのディスプレイは4.6インチのHD画面だ。一方、Xperia Z5は5.2インチのフルHDディスプレイを搭載している。この小さな差が、Xperia Z5 CompactとXperia Z5最大の違いだ。それから、Xperia Z5 Compactに搭載されているRAMは3Gバイトでなく2Gバイトである。本体の縁は全面プラスチック製で、金属の部品は採用されていない。バッテリーは2700mAhで、Xperia Z5の2900mAhより小さくなっている。
その他の部分については、全てXperia Z5と変わらない。Xperia Z5 Compactは、米Qualcommのオクタコアチップ「Snapdragon 810」を搭載している。非常に強力な2300万画素のメインカメラと510万画素のフロントカメラが備わっている。OSは控えめなXperiaのUIを採用した、米Googleの「Android 5.1.1(Lollipop)」だ。Xperia Z5 CompactはXperia Z5とよく似ており、長所と短所の多くが共通している。ただし、Xperia Z5 Compactが小さく安価であることに留意されたい。
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本体とデザイン
Xperia Z5 Compactは、前モデルの「Xperia Z3 Compact」と比較すると、見た目に大きな違いはない。長方形型のデザインはそのままで、同社の代名詞でもあるミニマル主義を強調したものになっている。Xperia Z5 Compactは、どの角度から見ても同じだ。ソニーがXperia Z5と同じように手掛けたことは、Xperia Z5 Compactの仕上がりに反映されており、マットガラスカバーは非常に高い耐久性を誇る。マットガラスカバーによって近代的なデザインが実現されているだけでなく、コンパクトながらも高級感のある見た目にもなっている。
Xperia Z5 Compactの背面が全面プラスチック製であるのは興味深い。Xperia Z5は、四隅がプラスチック製で、縁は金属製だ。Xperia Z5 Compactの本体構造を金属で補強する必要がないのは明らかである。ただし、補強されていないことで、ユーザーはXperia Z5 Compactを落としたら破損すると危惧するかもしれない。だが、そのような心配は無用だ。1種類の素材で作られているXperia Z5 Compactは、すっきりした外観に仕上がっている。
当然ながら、このようにコンパクトなデバイスでは、親指で画面上のあらゆる物を操作できるので快適に使える。本体の重量は前のモデルより少し重い138グラムで、寸法は127×65×8.9ミリとなっている。Xperia Z5より高さと幅が小さいが、明らかに分厚い。ただし、厚みがあるからといって非常に上品な外観と近代的なデザインである事実が変わることはない。
ディスプレイが本体の前面に占める割合は68.9%で、前のモデルよりも若干低くなっている。とはいうものの、画面の縁に注目しない限り、その違いに気付くことはないだろう。Xperia Z5 Compactのステレオスピーカーは、本体の上下部分と一体化している。そのため、前モデルと比べて、Xperia Z5 Compactの前面はすっきりしている。画面下部に物理キーはない。一方、画面上部にはソニーのロゴ、LED通知ライト、510万画素のフロントカメラが配置されている。
左側面にはネックストラップホールと、カバーで覆われたnanoSIM/microSDカードスロットがある。そして、右側面の中央には指紋認証センサー付きの電源キーが配置されており、そのすぐ下には細長い音量ボタンとカメラキーがある。カメラボタンは、ディスプレイをタッチして撮影できない水中で重宝する。もちろん、Xperia Z5 Compactは防水仕様なので安心だ。それから、上側面にはオーディオジャックと環境雑音を取り除く予備マイク。下側面には、メインマイクと防水加工が施されたmicroUSBスロットが備わっている。つまり、Xperia Z5 Compactを充電するときに、カバーを開ける必要がなくなっている。これは以前のXperiaの全モデルで課題とされていた部分だ。
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