徹底レビュー:低価格で攻めるWindows 10タブレット、Dell「Venue 8 Pro 5855」の実力は?:サイズそのままで高解像度実現(1/3 ページ)
低価格フルWindowsやReal Sence3D導入などDellのWindowsタブレットは常に挑戦的だ。「Venue 8 Pro」の新モデルも、初代モデルが高評価だっただけにユーザーの期待はいやがうえでも高まってしまう。
Dellの初代「Venue 8 Pro」は、高い処理能力と低価格が相まって、2014年に最も人気を得た「Windows 8」タブレットの1つとなった。Windows 10向けに設計した新世代タブレット「Venue 8 Pro 5855」も、初代Venue 8 Proのように人気モデルとなるだろうか。
Dell Venue 8 Pro 5855は、CPUにIntelのAtom x5-Z8500(1.44GHz、4コア4スレッド、SDP2ワット)を搭載している。ディスプレイは、8型で解像度が1920×1200ピクセルのタッチスクリーン(10点同時タッチ対応)だ。価格は、ストレージが32GBで2GBのRAMを備えた北米販売モデル(以下全て北米販売モデルの価格)で349ドルから用意している。
このレビューで使用したのはストレージが64GB、RAMが4GBのモデルで、449ドルで販売している。このモデルを使った使用感と処理能力、そして、価格の妥当性を評価してみたい。
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ボディサイズとデザイン
Venue 8 Pro 5855のデザインは、前のモデルと大きく変わらない。フォームファクターは非常に標準的で、正面は全面ガラス、背面は全面プラスチック、角には丸みを付けている。ボディーカラーは黒に統一している。
ディスプレイのアスペクト比は16:10で、それがボディサイズにも影響しており、216(幅)×130(高さ)×9.5(厚さ)ミリと1920×1080ピクセルのディスプレイ搭載モデルと比べて“太い”。それでも片手で持ちやすくするために、背面パネル全体にDELLのロゴを中心とした同心円のひだ状加工を施している。本体の重さは377グラムで、8型ディスプレイ搭載タブレットとしては少し重めだが、それでもVenue 8 Proの従来モデルと比べて少し軽くなった。
ディスプレイ
Venue 8 Pro 5855のディスプレイは、サイズが8型で解像度は1920×1200ピクセル、画素密度が283ppiとなっている。初代Venue 8 Proのディスプレイがサイズ8型、解像度1280×800ピクセル、画素密度189ppiだったので、それと比べると大幅に性能は向上した。だが、Hewlett Packardの「HP Pro Slate 8」が搭載するディスプレイの、サイズ7.9型、解像度2048×1536ピクセル、そして画素密度326ppiには及ばない。
Venue 8 Proが搭載するディスプレイの解像度でも、メールからSNSといったタスクは快適に行える。しかし、ワープロを必要とする複雑なドキュメント作成や長時間のビデオ鑑賞については、ディスプレイのサイズがもっと大きく、解像度も高いデバイスが向いているだろう。また、パネル表面は光沢処理をしており、屋外で作業をするには最大輝度でも足りなかった。ただ、視野角が広いため、2人で一緒にディスプレイを見るのは可能だ。
本体搭載インタフェース、ボタン、スピーカー
Venue 8 Pro 5855は、USB Type-Cを搭載する。USB Type-Cは、従来のMicro USBとは異なり、コネクタの形状は上下左右対称で差す向きに区別がなく、対応する供給電力は増え、最大データ転送速度も向上した。標準で付属するUSB Type-C対応ケーブルの一方端は、USB Type-Aに対応しているので、USB Type-Cに対応していない従来のノートPCやデスクトップPCと接続できる。
Venue 8 Pro 5855の(リアカメラが上になるように持ったときに正面から見て)右側面には、microSDカードスロットがある。スロットには開閉式カバーを用意しており、SDカードを誤って排出することがないように保護している。Dellによると、128GBまでのSDカードを利用できるという。TechTargetではLexarのSDカード(容量64GB)でテストしたが、特に問題は発生しなかった。
右側面には、他に音量調節ボタンとWindowsボタンがある。なお、Windows 10ではWindowsボタンが画面上のアイコンとして復活したため、この物理的なボタンの必要性はあまりない。Venue 8 Pro 5855の上側面には電源ボタンと標準的なヘッドフォン端子を並べて配置している。スピーカーは下側面に1基内蔵する。
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