グラフ型DB「Neo4j」によるレコメンデーションエンジン開発事例:なぜNeo4jを選んだのか
NoSQLの1ジャンルであるグラフ型データベースで何ができるのか? Artfinderはグラフ型データベースを使ってレコメンデーションエンジンを構築した。
美術品売買仲介サイト「Artfinder」がWebサイトのデザインを一新した。顧客に提案する作品を抽出するエンジンにオープンソースのグラフ型データベース「Neo4j」を導入し、アート愛好家たちへの提案をパーソナル化した。
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同サイトは、3年前に「手頃な価格のアート」を扱うために開設された。今では97カ国6000人のアーティストと500万人のユーザーをつなぐ場となっている。そんなArtfinderが、個々の顧客の好みに合う作品をサイトで提案したいと考えた結果が、今回のサイトリニューアルだ。
同社のCTO(最高技術責任者)デイビッド・ティリーショート氏は次のように語る。「顧客へ提案する作品を抽出するエンジンを構築したくて、随分前から方法を探っていた。そもそもサイトのリニューアル前から、作品を提示するページに、顧客が注目した作品と似たテイストの作品を探せる機能は実装していた。だが、その完成度は高くなかった」
サイトリニューアルに当たって、当初は各作品の特徴を抜き出す画像処理で作品を分類するシステムを検討した。抽出した情報を機械学習アルゴリズムにエンコードすれば、似た雰囲気の作品を提示できるのではないかと考えたのだ。ところが、この試みは失敗に終わった。「機械学習は、人間的な要素の学習には向いていなかった」と、ティリーショート氏は振り返る。
次に着目したのが、共通の関心によって複数人の関係を特定するグラフ型データベースだった。「作風の好みが似ている人同士なら、お互いに作品を勧め合うことができる」とティリーショート氏は説明する。
コレクターの購買行動分析
Artfinderに、顧客がアーティストをフォローする機能が追加された。また顧客が「お気に入り」の作品を集めた「コレクション」を作成する機能もある。こうした新しい機能について、ティリーショート氏は次のように話す。
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