「ビジネス駆動型セキュリティ」を実現する4つのポイント:ビジネス駆動型セキュリティとは
サイバーセキュリティ企業RSAの新任プレジデント、ロヒット・ガイ氏は、同社が新たに提唱する「ビジネス駆動型セキュリティ」について語った。
この3年で3人目となるRSAのプレジデントに就任したばかりのロヒット・ガイ氏は、同社シニアバイスプレジデントのグラント・ガイヤー氏とともに「RSA Conference 2017」でRSAの新戦略について語った。
「私たちはデジタルの戦いの真っただ中にあり、この戦いは激しくなる一方だ」とガイ氏は述べた。「攻撃者はますます巧妙化し、増加し続けているが、彼らと戦う熟練技術者の数は足りない。テクノロジーの力を借りなければならないのは明白だ」
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ガイ氏は、機械学習や人工知能、データサイエンスは既にセキュリティ業界に大きな効果を与えていると述べ、次のように続けた。「私たちは長い間、テクノロジーで問題を解決する試みを延々と続けてきた。しかし、同じテクノロジーを攻撃者も利用するのだから、この戦いに勝つためにはこれまでとは全く違うアプローチに変えなければならない。それには私たちの優位性、私たちの強みを利用すべきだ。その強みとは、ビジネスコンテキストに関する知識と理解だ」
ガイヤー氏は1986年に起こったスペースシャトル、チャレンジャー号の事故を例に挙げ、NASA幹部のように「ミッションリスク」や「運営リスク」を重視する経営陣に対して重大事故の可能性を伝える難しさを指摘した。
「あれから30年、コンピュータ業界も今、同じ問題を抱えている。セキュリティチームはバッファオーバーフローやAnglerツールキット、ルートキットといった技術用語を使う。一方、経営陣はサイバーリスクのことを開始日と終了日があるような事象として捉えていて、流動性リスクやサプライチェーンリスクとは別物だと見なしている」とガイヤー氏は述べた。
「RSAはこうした状況を“嘆かわしきギャップ”と呼んでいる。セキュリティチームはビジネスチームと同じ言葉を使えず、セキュリティインシデントの用語をリスク用語に翻訳できずにいる」。そこでRSAが出した答えが「ビジネス駆動型セキュリティ(Business Driven Security)」だ。このプラットフォームはRSAだけでなくサードパーティーのコンポーネントも統合でき、「連係を強めてギャップを埋める」のに役立つという。
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