iOS 10のセキュリティリスクも紹介
iPhoneユーザーが少し自慢できる「iOS 10」のセキュリティ新機能
モバイルデバイスの業務利用が広がる中、「iOS 10」はその充実したセキュリティ機能で、こうした動きを後押しする。どのような機能があるのか、詳しく見ていこう。
Apple「iOS」のセキュリティ機能が進化を続ける一方、インターネットとモバイルの脅威も急速に進化している。同社は「iOS 10」に新しいセキュリティ機能が導入した一方で、新たな脅威をもたらす可能性のある新機能も追加した。ユーザーデータを保護するためには、現状のプライバシー設定を再確認し、何を管理すべきかを認識することが重要だ。
iOSは、パスコードに数字だけでなく英字と数字の組み合わせも使用できる。「iPhone 5s」の登場以降は、指紋認証機能「Touch ID」も追加された。また自動ロック機能は、無操作状態になってから指定の時間が経過すると自動的にデバイスをロックする。「iOS 9」以降、この機能に設定できる最短時間間隔は1分から30秒へ引き下げられた。
位置情報の利用を要求するアプリの一覧も表示でき、利用を許可するかどうかをアプリ単位で設定可能だ。これによってIT担当者は、より綿密にデータ共有を管理できる。またプライバシーの設定項目にある「広告」ボタンでは追跡型広告を制限でき、エンドユーザーの検索データの保護を強化できる。
iOS 10のプライバシー保護機能
iOS 10におけるプライバシー保護機能の最大の変更は「ディファレンシャルプライバシー」という機能だ。これはエンドユーザーの個人データを保護する新技術で、名前の通り複雑だ。AppleはiPhoneから個人データを収集、分析、暗号化できるが、収集したデータを特定のエンドユーザーと関連付けない。例えばメッセージの入力候補では、エンドユーザーがよく使用する語句や絵文字を分析するが、その情報ではエンドユーザーを特定しない。「Spotlight検索」ではよく使う検索キーワードを表示するが、分析データはローカルに保存し、個人情報を保護する。
ディファレンシャルプライバシーには利点もあるが、リスクもある。利点は、データ保護を強化できることと、情報収集によってより精緻にデバイスをカスタマイズできることだ。だが、それを可能にするだけの情報を集約するには、これまでよりはるかに多くのデータを収集しなければならない。収集するデータが多くなれば、それを傍受される危険性も高くなる。
iOS 10のセキュリティリスク
従業員のモバイルデバイスの利用増加によって、個人データや企業データが攻撃を受けるリスクは高まっており、企業でもモバイル保護戦略を強化する必要がある。iOS 10のセキュリティ機能だけに頼っていては必ずしも十分ではない。
2016年9月には、iOS 10のパスワード照合に重大な欠陥があり、以前のiOSと比べて、ローカルバックアップを保護するためのパスワードを短時間で突破できることが明るみに出た。Appleは「iOS 10.1」と「iOS 10.2」でアルゴリズムを変更して、この問題を解決した。だが、このようなタイプの攻撃は、iOSのセキュリティ強度にとって重大な懸案事項になっている。
iOSデバイスのセキュリティを最大限に高めるには
脅威に備えるには、IT担当者は全社的なモバイルデバイス管理を実施し、従業員は最善のセキュリティ対策を講じる必要がある。IT担当者から従業員への注意喚起によって、公衆無線LANや安全でない無線LANに接続しないこと、Touch IDを利用して2段階認証を有効にすること、iOSのJailbreak(保護機構の無効化)をしないことも徹底しよう。
従業員のデバイスを最新版のOSとアプリで常に最新の状態にすること、6桁の複雑なパスコードを義務付けること、リモートワイプを有効にすることも重要だ。パスコードを4桁から6桁に変更するだけでも、可能な組み合わせの数は1万個から100万個になり、その分、突破しにくくなる。
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