セキュリティ対応のポイント
Facebook Messengerでいいの? 企業向けメッセージングツールの4条件
エンタープライズメッセージングサービスを利用する企業が増える中、セキュリティ上、考慮すべき点が浮かび上がってきた。例えば暗号化は、どのサービスでも基本要件だ。
Facebookは2017年4月、メッセージングサービス「Facebook Messenger」の月間アクティブユーザー数が12億人に達したと発表した。今やメッセージングは、コミュニケーション分野で最大のトレンドとなっているようだ。企業でも利用が進んでいる。
エンタープライズメッセージングでは多くの場合、「WhatsApp」やFacebook Messengerのような消費者向けアプリケーションが採用されている。その一方で、エンタープライズメッセージング専用の「Slack」のようなアプリケーションも使われている。
企業で使われるようになった成長中の技術の常として、メッセージングのセキュリティ上の注意点もクローズアップされるようになってきた。エンタープライズメッセージングアプリケーションを選択する際は、以下の重要な要素を考慮する必要がある。
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メッセージングのセキュリティをどうするか
エンドツーエンドの暗号化
暗号化は、あらゆるエンタープライズメッセージングアプリケーションの基本要件だ。暗号化はさまざまレベルで行われ、メッセージングサービス全体に適用される。
以下の図は、主要なセキュリティポイントを示している。
メッセージの安全性を確保するには、デバイスに保存された履歴と、メッセージングサービスで保存された履歴を安全に保つ必要がある。これは何よりもまず、情報を暗号化することで実現する。また、メッセージの転送中の暗号化も必要になる。これはネットワーク上か、またはメッセージングサービスプロバイダー内で行われる。
現在、広く普及したメッセージングサービスのほとんどは、エンドツーエンドの暗号化が進んでおり、転送経路上のサーバは、メッセージ内容を復号して読み取ることができない。エンタープライズメッセージングアプリケーションでも、エンドツーエンドの暗号化が望ましい。メッセージの管理、転送にクラウドサービスやサードパーティーサーバを利用している場合は、特にそうだ。
2要素認証
メッセージングのセキュリティ確保手段は暗号化だけではない。2要素認証では、ユーザーがサービスにサインインして認証を行う際に、ユーザーに2つのものを要求する。ユーザーが知っているものと、持っているものだ。通常、知っているものはパスワード、持っているものは携帯電話だ。
2要素認証では、ユーザーは、サインイン時にSMSや電子メールで送信されたワンタイムパスワードを入力する必要がある。Google Authenticatorのような認証アプリケーションも、ワンタイムパスワードの送信が可能だ。
こうした場合、ユーザーは、携帯電話のセキュリティ(PINコードやデバイス暗号化など)が、モバイルデバイスでセキュリティメカニズムとして機能することに依存している。だが、ユーザーがノートPCやデスクトップ、あるいは新しいデバイスでワンタイムパスワードを受け取るように設定できる場合もある。これは別のセキュリティ問題につながりかねない。
2要素認証は、セキュリティを強化して企業データを保護する最も簡単な方法の1つだ。特に、社員のパスワードが、別のサービスでハックされてしまい、そのパスワードが流用されている企業メッセージングアプリへのアクセスに使われる恐れがある場合などに有効だ。
シングルサインオン(SSO)
社員の入社、退社はいつでも発生し得る。企業ディレクトリを常に最新に保つのは困難であり、企業ディレクトリをメッセージングサービスに手動で同期しようとするのは、二重に困難だ。
SSOはユーザー認証を支援し、ユーザーが1セットのログイン資格情報(ユーザー名とパスワードなど)を使って複数のアプリケーションにアクセスできるようにする。SSOはバックエンドでユーザー行動のログを記録し、ユーザーアカウントを監視している。
SSOを使えば、メッセージングサービスベンダーが管理する企業ディレクトリのコピーではなく、企業ディレクトリに基づいて、ユーザーの認可が行われる。これは、認証と認可が1カ所で処理されることを意味する。
ポリシー、ガバナンス、コンプライアンス
一部の業種は、デジタルコミュニケーションに関して固有の規制を受け、固有の要件を抱えている。こうした規制の最たる例が、患者の機密データの保護を目的としたHIPAA(米国における医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)だ。
規制業種の企業は、エンタープライズメッセージングアプリケーションを、ユーザーフレンドリーな形で規制要件に対応させるとよい。また社員に対し、選定したメッセージングサービスの利用を徹底し、消費者向けメッセージングアプリが使われないようにする必要がある。
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