大手のAIサービスは画像認識や音声認識の次のレベルへ:AIサービス競争はこれから本格化
ACCAのトルーデル会長は、AIがクラウドコンピューティングのキラーアプリになると考えている。同氏は各社の取り組み、そして今後のAIサービスの動向をどのように予想しているのか?
Asia Cloud Computing Association(ACCA)のバーニー・トルーデル会長は、2017年10月中旬にシンガポールで開催されたカンファレンス「Cloud Expo Asia」の講演で、現在のクラウドコンピューティングのグローバル市場で人工知能(AI)が占める割合は1%にすぎないが、IT市場全体で見ればその成長は52%に上ると語った。
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「AIがクラウドコンピューティングに非常に大きな影響を及ぼしていると考え始めている。アナリストの話から推定すると、AIは急成長しており、2025年までにはクラウド収益の10%がAIによってもたらされると予測される」(トルーデル氏)
Amazon Web Services(AWS)、Microsoft、Google、IBMなどの大手クラウドサプライヤーは既にAI機能を提供しているものの、クラウドベースのAIサービス市場はまだ成熟していないというのがトルーデル氏の見解だ。
「AWSがクラウドコンピューティング市場をリードしているのは明らかだ。だが、同社はAI分野では後発で、巻き返しを図ろうとしている」と同氏は言う。その例が、AWSによるインテリジェントアシスタント「Amazon Alexa」や、自然言語処理用の「Amazon Lex」、音声テキスト変換処理用の「Amazon Polly」、画像認識と顔分析用の「Amazon Rekognition」などのAPIの提供だという。
トルーデル氏は、AWSのAIへの取り組みが興味深いと話す。AWSはAIを利用して「TensorFlow」や「MXNet」などのオープンソース機械学習フレームワークから、さまざまなデータの処理に最適なフレームワークを企業が簡単に判断できるようにしている。
AWSは、長年のWeb検索から収集した数P(ペタ)Bに上るデータを含む「Common Crawl」などのデータセットも一般公開している。
Netflixという巨大顧客を持つAWSは、顧客が利用できる一連のNetflix関連のアプリケーションやツールも公開している。
一方、Googleをはじめ他のクラウドプロバイダーも手をこまねいているわけではない。
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