最新のデータ分析と人工知能(AI)が肝に
パスワード管理だけでは不安で仕方ない 今、モバイルセキュリティに必要な要素とは
モバイルデバイスは、単純なパスワードだけでは十分なセキュリティを確保できなくなっている。企業が最新のパスワード管理を導入する方法について幾つか紹介する。
モバイルセキュリティには新たな脅威が絶えず発生している。それに伴い、企業がこれまで行ってきたパスワード管理のアプローチは以前ほど効果的ではなくなってしまった。そのため、ITプロフェッショナルはモバイルユーザーやモバイルアプリを適切に管理する新たな方法を見つけなければならない。
企業がこれまで行ってきたパスワード管理の方法には、標準パスワードを利用するものや、インストールして使用するアプリをユーザーに選択させるものなどがあった。このような従来の方法が機能しなくなると、モバイルアクセス管理は制御不能に陥ると主張するITプロフェッショナルやセキュリティ管理者もいる。モバイルデバイスにWindowsドメインパスワードポリシーやユーザープロビジョニングプロセスを強制しようとする試みもあるが失敗に終わっている。
モバイルセキュリティにリスクが存在すると、クリティカルなアプリ、その関連コンテンツ、大規模なビジネスシステムが危険にさらされる恐れがある。モバイルの利用がIoT(モノのインターネット)へ拡大されるにつれ、企業レベルでのIDとパスワードの適切な管理がますます重要になる。
BYODにはとどまらない状況
企業のパスワード管理は、BYOD(私物端末の業務利用)ポリシーと定期的なユーザートレーニングではもはや不十分だ。ITプロフェッショナルには、自動化と単純性をプロセスに組み込むことが求められている。大半の組織では、モバイルアプリやコンテンツに対して、モバイルデバイス管理(MDM)やエンタープライズモビリティー管理(EMM)では提供できないレベルの可視性と制御が必要になる。
MDMとEMMは統合エンドポイント管理(UEM)に進化している。UEMでは、従来のID管理手法に最新のデータ分析と人工知能(AI)が組み合わされる。ITプロフェッショナルはユーザーとそのユーザーが必要とするアプリを簡単に導入、管理して、そのユーザーアカウントのライフサイクル全体を通じてビジネス資産へのアクセスを保護できるようになる。
きめ細かく制御するには、企業のパスワード管理にこれまで以上に包括的なアプローチが求められる。これを行うには次のように幾つか方法がある。
- 共通のビジネスアプリ間にIDフェデレーションとシングルサインオン(SSO)を実装する
- モバイルデバイスのセキュリティを強化するために多要素認証を使用する
- ユーザー登録とアカウント管理を自動化する
- カスタムカタログ、自動化、アクセス施行などのエンタープライズモバイルアプリ管理を、信頼済みのアプリやデバイスから企業リソースに、ユーザーの介入なしに導入する
- 危険にさらされるのを最小限に抑えるために、脅威管理を統合し、アプリを分析する
- 過去のセキュリティイベントや可能性のあるセキュリティイベントへの洞察を提供するためにビッグデータ分析を使用する
プロセスと進捗状況の重要性を示す
企業がモバイルのIDとパスワード管理を始めるには、ITプロフェッショナルが自社の要件を完全に理解しなければならない。ITプロフェッショナルは、自社のエンタープライズモビリティーの導入に目標を設定する必要がある。例えば、ユーザーエクスペリエンスの向上、管理の単純化、セキュリティの向上などが目標になる。
管理の実施中に進捗(しんちょく)状況を測定するには、ワークフローを調べることが重要だ。まず、モバイルパスワードとアプリ関連のリスクの現状を分析する。次に従来のネットワークとモバイルネットワークの間に存在するギャップを特定する。そして、適切なユーザーや部門の責任者とモバイルのニーズについて話し合う。時間の経過と共にこうしたリスクを測定し、リスクの進化度合いや解決度合いを監視する。ITプロフェッショナルは調査結果を繰り返し確認し、特定したそれぞれのリスクに対処するのにかかった時間を調べる必要がある。
最後に、プロセスを改善するために、具体的なポリシー違反、デバイスの損失、データの損失を監視する。これにより、企業のモバイルパスワード管理の調整方法が理解できる。こうしたプロセスを簡素化するには、「VMware AirWatch」「IBM MaaS360」、ManageEngineの「Mobile Device Manager Plus」、Microsoftの「Enterprise Mobility + Security」などの製品が役に立つだろう。
長期的には、ITプロフェッショナルは自社のモバイル環境に関して、単なるコンプライアンス以上のものを見守ることになる。企業のセキュリティプログラム全体をローカルとクラウドの両方に統合する真のセキュリティを追求する努力が必要だ。
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