「ITIL 2018」発表へ “本当の”ベストプラクティス実現のための長い道のり:DevOpsやマイクロサービス開発にも対応か?(1/2 ページ)
ITILが最後に更新されたのは、DevOpsの黎明(れいめい)期だった。ITのテクノロジーは急速に進化している中、ITIL 2018は多種多様なIT部門にとって強力かつ有用なものにならなければならない。
ITサービス管理(ITSM)のベストプラクティスをまとめた「ITIL」(Information Technology Infrastructure Library)が最後に更新されたのは2011年のことだ。それ以来、多くのことが起きている。数年間の間に失われた妥当性を取り戻すため、2018年にアップデートされるITIL(以下、ITIL 2018)は、DevOpsへの流れを受け入れる形になるだろう。
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DevOps推進の立ちふさがる壁とは
ITプロジェクトにおいて、上流から下流へと進めるウオーターフォール型開発は徐々に採用されなくなっている。この開発手法では、最初に大掛かりなリリースをした後、暫定的なパッチ適応、6〜12カ月の間隔での機能アップグレードを提供する。だが、サービスとアプリケーションの開発は、こうしたウオーターフォール型ではなく、毎月や毎週など、より短い間隔で新機能の更新をリリースする継続的デリバリー(配信)プロジェクトへと変わっている。コンテナ化によって、ソフトウェアのパッケージ化、リリース、管理に対応する新しい手法が生まれている。マイクロサービス型の複合アプリケーションモデルに移行する動きもあり、分散型アプリケーションが強化されている。
アプリケーションの提供がこのように変わってきたことで、ITILを採用していた多くの組織はいや応なしに選択を強いられる。ITILを大規模に改変してITSMの有効性を維持するか、ITILを断念して自社のニーズをより適切に満たす他のフレームワークを優先するかのどちらかだ。
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