「フラッシュストレージの導入を検討中」5割超え、一方ストレージ環境の課題は……? 調査で明らかになった企業の実態:ストレージの利用状況に関する調査レポート
TechTargetジャパンとキーマンズネットは2017年11〜12月にかけ、ストレージ環境の利用状況に関するアンケート調査を実施した。本レポートでは、その概要をまとめた。
TechTargetジャパンとキーマンズネットは2017年11月27日から12月15日にかけて、両会員を対象に「ストレージの利用状況に関するアンケート調査」を実施した。調査結果からは、ストレージ仮想化技術とフラッシュストレージの導入実態や、ストレージ環境に関する課題が見えてきた。本稿では、その一部を紹介する(全ての結果を記載したレポートは、文末のリンクから会員限定で閲覧可能)。
調査概要
目的:TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員におけるストレージの利用状況について調査するため
方法:Webによるアンケート
調査対象:TechTargetジャパン会員およびキーマンズネット会員
調査期間:2017年11月27日から12月15日
総回答数:362件
※回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
今後導入を検討中のストレージ環境、フラッシュストレージに票が集まる
まず、自社のストレージ環境について、導入しているストレージのタイプを尋ねたところ「NAS」(96.9%)、「テープ」(91.5%)、「SAN」(82.2%)と従来主流のストレージ環境が続いた。「フラッシュストレージ」の導入率は50.5%にとどまったものの、今後導入やリプレースを検討しているかといった問いに対しては55.3%の回答率となり、半数以上が導入の意欲を示した(図1)。
これらのストレージ環境を導入する際に重視するポイントを聞いた設問では、「費用対効果」(64.4%)が最も回答数を集めた。次いで「運用管理のしやすさ」(51.7%)、「導入コスト」(44.8%)と続く。しかし、「I/O性能」(21.0%)や「省電力・省スペース」(11.3%)といったフラッシュストレージに期待される項目は、現時点では重要度が低い傾向にあった。
ストレージ環境に関する課題、データ量の増加が原因の中心に
では、現在運用しているストレージ環境について、不満や課題を感じる点は何なのだろうか。これについては「データ量の増加に対応できていない、または今後対応できない可能性がある」(37.3%)、「バックアップ処理に時間がかかる」(35.9%)といった項目に票が集まった。企業が扱うべきデータ量は、年々、加速度的に増加している。今よりストレージ環境を柔軟に拡張できる状態に整備したり、バックアップ手法を見直し改善したりと早期に手を打つことが、ビジネスを拡大する上でも重要になってくるだろう。
ちなみに、上位2項目に続き票が多かったのは、「増設に伴いハードウェアコストがかかる」(25.1%)であった。拡張性を向上させることも重要ではあるが、ハードウェアによる追加投資のコストも無視できない。これら課題の順位を見ていくと、データ量の増加が主な原因となり、多角的な課題を生み出しているように考えられる。
その他、回答者の詳細な属性、導入しているフラッシュストレージのベンダーや総容量、具体的な用途、ソフトウェア定義ストレージ(SDS)の導入状況など、本稿で紹介できなかった内容も含めた調査レポートの完全版を提供している。以下から詳細なアンケート結果が無料ダウンロードできるので、ぜひ確認していただきたい(TechTargetジャパン会員限定/キーマンズネット会員限定)。
読者調査レポート
「ストレージの利用状況」に関するアンケート調査
TechTargetジャパン会員とキーマンズネット会員を対象に、ストレージの利用状況に関する読者調査を実施した。本リポートでは、読者が抱える課題や現状、投資予定などをまとめている。
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