コンテナ用の永続ストレージに要求される3つの要件:CW:コンテナストレージはアリなのか?(前編)
仮想化やコンテナの普及により、従来型の共有ストレージではニーズが満たせなくなってきた。コンテナ時代のストレージの要件とは何か。
ストレージ管理は数十年間、「強固かつ永続的で、(一般に)ハードウェアベースのデータストレージシステムが必要だ」と考えられてきた。その結果、20年以上にわたって、主に共有ストレージが使用されてきた。
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ストレージのフォームファクターが断片化されるにつれ、コンテナなどの一時的エンティティーをベースとする永続ストレージを提供するベンダーも登場している。これは果たして理にかなっているのだろうか。このように「雲をつかむような捉えどころのない」考え方で、永続性をどのように実現するのだろうか。
共有ストレージは、コストを削減する必要性から生まれた。また、データセンターの数百〜数千台のサーバに導入されるストレージを統合して管理オーバーヘッド取り除くことも目的だった。
共有ストレージは優れたソリューションだった。ファイバーチャネルとイーサネットのネットワークは、離れた場所のサーバを接続できるようにした。また、(数百台ではなく)1〜2台の物理デバイスにサービスを提供することで、ユーザーやベンダーのメンテナンスにかかる手間を少なくし、コストも削減した。
だが、時代は変わった。今やほとんどのアプリケーションが仮想化され、コンテナテクノロジーが根付き始めている。共有ストレージは物理サーバと物理ストレージを結び付けることに重点が置かれるため、扱いにくいと考えられるようになっている。
最新のアプリケーションは論理的なボリューム、ファイルシステム、オブジェクトストアで機能する。パブリッククラウドはこのパラダイムを拡張し、ハードウェアの物理的な見え方を全く曖昧にする。
だがデータの永続性が重要であることに変わりはない。アプリケーションの新しいニーズを満たしつつ、データの永続性を実現するにはどうすればよいだろう。そのためには、まず、新たに求められる要件を知ることが重要だ。
コンテナ、ストレージアレイ、I/Oブレンダー
仮想化は「I/Oブレンダー」という問題をもたらした。I/Oブレンダーとは、同一のLUN(Logical Unit Number)やファイル共有にアクセスする多数の仮想マシンによって生み出されるランダム性の高いワークロードを指す。
仮想化環境での共有ストレージの問題を克服するため、例えばVMwareはコマンドを追加した独自のファイルシステムを導入し、競合と断片化を抑えている。また同社の「VMware vSphere Virtual Volumes」(VVOL)などの機能が具体的に目指しているのは、物理LUNを排除して仮想マシンをオブジェクトとして扱うことだ。
サーバ仮想化に見られるストレージアクセスの問題は、コンテナによってさらに悪化する。
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