Office 365ユーザーなら人ごとではない
Skype for Business OnlineからMicrosoft Teamsへ、一筋縄では行かない移行をどう進める?
Microsoft「Skype for Business Online」のユーザーは「Microsoft Teams」の導入を避けられないように思える。そこで、クラウドかオンプレミスかを問わず、この移行の準備をどのように進めるべきかを考える。
Microsoft「Skype for Business Online」から「Microsoft Teams」への移行はどのように進めるのだろう。Microsoft Teamsへの移行パスは、Skype for Businessの導入の現状と、クラウドついての今後の計画に左右されることが多い。
今回の移行は、Microsoftの「Microsoft Lync」からSkype for Businessへの移行のような、単なる名称変更ではない。Microsoft TeamsはSkype for Businessとは全く異なるクラウドベースの製品だと話すのは、カナダのオンタリオ州オークビルを拠点とするコンサルティング企業EnableUCでパートナーを務めるケビン・キーラー氏だ。
「企業によっては、移行パスが一筋縄では行かないのは確かだ」と同氏は話す。
併せて読みたいお薦め記事
Microsoft Teamsの強み
Skype for BusinessからMicrosoft Teamsへ
2017年9月、Microsoftは「Microsoft Office 365」の主要コミュニケーションハブをSkype for BusinessからクラウドベースのMicrosoft Teamsに変更すると発表した。この発表を機に、クラウドかオンプレミスかを問わず、あらゆるSkype for Businessユーザーが移行へのアプローチに頭を悩ませることになる。
だが、Microsoft TeamsはSkype for Business Onlineを完全に置き換える状況にはまだなっていない。Microsoft TeamsがSkype for Businessのようなエンタープライズクラスのプラットフォームになるためには、「Skype Room System」のサポートや電話機能など、70個もの主要機能が必要になるとキーラー氏は話す。Microsoftのロードマップにはそのうち約40個の機能がこれまでに盛り込まれているという。
さらに、「組織がMicrosoft Teamsの移行について計画する際は、データの保存場所、詳細な分析、サードパーティーの拡張機能、外部のメーカー/パートナー/クライアントとの連携についても考えなければならない」と同氏は述べる。
Skype for Business OnlineとMicrosoft Teamsの試験運用の同時進行
キーラー氏は『Enterprise Connect』カンファレンスのパネルディスカッションで移行プロセスについて、「移行に取り組むためにはMicrosoft Teamsのテストが不可欠だ」と話した。組織がMicrosoft Teamsを試験運用するに当たっては、Skype for Business Onlineと比較するために品質、信頼性、使用状況、導入と満足度に関する統計を詳細に記録しておく必要がある。
Skype for Business Onlineユーザーの約70%が、試験運用において、またはSkype for Business Onlineの移行先としてMicrosoft Teamsを使い始めている。そう話すのは、Microsoft TeamsとSkype担当のゼネラルマネジャー、ローリー・ライト氏だ。MicrosoftはMicrosoft TeamsとSkype for Business Onlineを並行運用するよう勧めているが、これはMicrosoft Teamsプラットフォームを稼働させ、従業員がそのエクスペリエンスに慣れるようにするためだ。
またライト氏は、オンプレミスのSkype for BusinessユーザーもMicrosoft Teamsの試験運用に着手すべきだとも語った。2018年にMicrosoftがリリース予定の「Skype for Business Server 2019」はオンプレミスのユーザーをサポートできる。同社は、現時点ではこれ以外にサーバの計画はないというが今後進展する可能性があることも否定していない。
「当社が機能を構築し続け、オンプレミスユーザーがオンプレミスからクラウドに乗り換える準備が整えば、移行先はMicrosoft Teamsになるだろう」(ライト氏)
Microsoft Teamsへの自社に合った移行パスを見つける
Microsoft Teamsの移行戦略は企業ごとに異なる。移行へのアプローチを決めるのは、以前にSkype for Businessを導入した方法だ。
完全にクラウドで運用していて、その状態を維持する企業はMicrosoft Teamsの試験運用に着手できるとキーラー氏は話す。また同氏は、ユーザーの一部または全員をクラウドに移行することを計画している企業の場合、その計画を続行してSkype for Business Onlineにユーザーを移行することを推奨している。準備が整った組織はMicrosoft Teamsに移行できるとMicrosoftは述べているが、同氏の予測によると、MicrosoftがMicrosoft Teamsへの移行をより強く推奨するのは2021年のことになるという。
「現在の導入に問題を感じていないオンプレミスの企業はMicrosoft Teamsへの移行はひとまず見送って、Skype for Business Server 2019の導入を検討すべきだ。一方Microsoft Teamsへの移行計画を確定していないオンプレミスの企業は、移行に関する要件を具体的に取り決めることに時間をかけ、Microsoftがロードマップに従うかどうか見守るのがよいだろう」(キーラー氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
2
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
3
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
4
IT製品の導入に関するアンケート「セキュリティ」編
-
5
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
6
生成AIが普及しても「技術書」を手放せないエンジニアの本音
-
7
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
8
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
9
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
10
「Kubernetesプラットフォーム」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
7
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー